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最終更新日:2026/08/24
秋風に揺れる優美な花 シュウメイギク(秋明菊)を育てよう
シュウメイギクは、秋に紅紫色の優美な花を咲かせる多年草です。本州、四国、九州などで見られ、京都の貴船周辺に多く自生することから「キブネギク」とも呼ばれています。日本では古くから親しまれていますが、もともとは中国から渡来し、各地に広がったと考えられています。
キクに似た花姿が名前の由来ですが、花びらのように見える部分は、実は「がく片」です。20~30枚ほどの細いがく片が重なる八重咲きで、風情のある花を咲かせます。近縁種との交配も進み、現在では花色や花形の異なるさまざまな園芸品種が楽しめます。
栽培史
シュウメイギクは、江戸時代から日本で親しまれてきた歴史ある花です。日本最古の園芸書とされる『花壇綱目』(1664年)には紫色の花として紹介され、『花壇地錦抄』(1695年)にも、紫色の八重咲きでキクに似た花と記されています。
19世紀になると、シュウメイギクは中国からイギリスへ渡り、近縁種との交配によって多くの園芸品種が生まれました。これらは、すらりと背が高く、一重咲きから八重咲きまで花姿が豊富。花色も紅紫、ピンク、白など多彩です。欧米では、こうした秋咲きの仲間を総称して「ジャパニーズ・アネモネ」と呼んでいます。
魅力・人気種
最も普及しているのは、昔から親しまれている白花一重・八重、ピンク一重・八重、ハドスペンアバダンスなど。いずれも強健で育てやすい品種です。
ヨーロッパではジャパニーズ・アネモネの育種が進んでいます。スコットランドのマクレガー夫妻が2001年に作出した「ワイルドスワン」は、世界で初めての青色のシュウメイギクで、イギリスのチェルシーフラワーショウで2011年に最高賞を受賞しました。花弁の表側は白色で裏側が青紫色になる一重咲きの大輪です。マクレガー夫妻が育種したスワンシリーズにはこのほかに「ドリーミングスワン」「ラッフルスワン」「エルフィンスワン」「デインティスワン」があり、欧米ではいま一番人気のジャパニーズ・アネモネです。
日本の矢祭園芸が育種した「祭りシリーズ」は、草丈50㎝前後の矮性種で、花つきがよく、コンテナにも適しています。濃いピンクの「ねぶた祭り」、薄いピンクの「祇園祭り」ピンクと白の複色の「葵祭り」などがリリースされています。


育て方
●栽培環境 明るい半日陰の風通しの良い場所を好みます。西日や夏の直射日光が当たらない場所が適しています。
●植え付け 芽が動き出す直前の3~4月ごろが最適期です。地下茎が長く伸びるので植え穴は深さ30㎝ぐらい掘り、腐葉土をよく混ぜてから植え付けます。
●鉢植え栽培 どの品種も鉢植えで育てられますが、草丈の低い「祭りシリーズ」がとくにおすすめです。中深鉢を用いて赤玉土(小粒)7に腐葉土3の割合で植え付けます。根づまりしやすいので毎年~1年おきに株分けをかねて植え替えます。
●水やり 鉢植えの場合は土の表面が乾いてきたらたっぷりと与えます。露地植えの場合は活着したあとの水やりは原則として不要です。雨が降らない日が続いて乾燥しすぎる場合は潅水しましょう。
●肥料 鉢植えの場合は植え付けの時にマグアンプなどの緩効性の化成肥料を元肥として土にまぜます。露地植えの場合は、春と秋に緩効性の化成肥料か有機質肥料を施します。
●剪定 地上部が枯れた12月ごろにおこないます。
●病気害虫 高温乾燥期にはハダニが発生しやすいので殺ダニ剤を散布して防除します。
梅雨時など高温多湿のときにうどんこ病が発生します。殺菌剤を散布して防除しましょう。
