栽培ガイド

10月の野菜のお手入れ

1. 10月の手入れ

秋晴れが続くさわやかな季節となりました。
サツマイモやサトイモの収穫を楽しめる季節でもあります。
10月も下旬になるとそろそろ寒くなり、地域によっては霜も降り始めるので、冬越しの準備も必要となります。

エンドウ豆、そらまめの種まきは10月が適期。
夏の終わりから種をまき始めた小松菜や春菊はそろそろ間引き収穫をはじめましょう。
イチゴの苗は10月中旬までに畑に定植します。


2. 芋ほり

秋晴れが続くようになったらまずサツマイモの芋ほりをします。
まずよく茂っているつるを付け根から切り取り、芋を傷つけないよう注意しながら鍬などで堀りあげます。芋は半日ほど畑においてから風通しのよい冷暗所に貯蔵します。熱帯植物なので、寒くなる場所や凍る場所には貯蔵できません。また、蒸れやすいのでダンボール箱など、通気性のある容器で保存します。
つるも柔らかい部分は葉を切り取って、甘辛く炒め煮にすると美味です。

サトイモはサツマイモより遅く、一度霜が降りて地上部が枯れかけたころに行いますので、通常は11月頃が適期ですが、早取りするものは10月から徐々に堀り上げて構いません。
地面の際で地上部の葉柄を切り取り、くわやシャベルで堀り上げます。半日ほど畑で乾かしてから貯蔵しますが、乾燥させると芋が傷むので、空気をとおすポリエチレン袋に入れてダンボール箱に詰め、屋内の凍らない場所に置くのがベストです。


3. えんどう豆とソラマメの種まき

えんどう豆のまき時は10~11月です。
種まきの前に種を一晩水につけ、吸水させるとよく発芽します。
あらかじめ畑の日当たりのよい場所を選んで草木灰をすきこみ、20cmくらい間隔をあけて1箇所に2~3粒ずつ種をまきます。
豆類は窒素肥料をやりすぎると実つきが悪くなるので、カリ肥料の草木灰を肥料とします。
発芽後、3月頃まではあまり成長しませんので、そのまま管理し、12月頃にまた草木灰を追肥します。

ソラマメも10~11月がまき時です。
多肥を好むので、畑にはあらかじめ草木灰を多量にすきこんでおきましょう。
ソラマメの種はそのままでは発芽しにくいので、オハグロという黒いスジのあるところの反対側の皮を一部削り取り、一昼夜水につけて吸水させてから種をまきます。
15cmくらい間隔をあけて、1箇所に2粒くらい、オハグロを下にして深さ1~2cmに種をまきます。
乾燥を嫌うので、種まき後は敷き藁などをしておきましょう。


3. トウガラシの収穫

10月に入るとトウガラシの実が徐々に赤く色づいてきます。
全体の8割くらいが赤くなったら収穫適期です。
株を根元から刈り取り、逆さにつるして陰干しし、よく乾燥させてから空き瓶などに詰めて保存します。


4. 防寒対策

冬越しをさせる葉もの野菜には霜よけ、霜柱よけをします。
霜よけの方法としては、苗床の北側に斜めに板状のものを立てかける「片屋根式」、ドーム状に支柱を立て、ポリエチレンシートなどをかぶせる「トンネル式」などがあります。
春菊など、霜にあたると枯れてしまう野菜には上記のいずれかの方法をとります。
寒さに比較的強いホウレンソウや小松菜などは、根元にわらや落ち葉、堆肥などを厚めに敷くマルチング式でも十分です。

カブや大根などの根菜は、強い霜が降りるようになる前に収穫を終えるようにしましょう。