栽培ガイド

最終更新日:2024/04/19

3月の野菜のお手入れ

種まき開始


3月に入ればいよいよ寒さに強い葉ものから種まき開始です。
比較的早くまけるのは、ラディッシュ、ほうれん草、コカブ、コマツナ、ニンジンなどです。プランターでもできる野菜ばかりなので、ベランダ菜園でもお試しください。

まず畑の準備。深さ15~20cmくらいよく耕して、畑全体に石灰をまきます。これは冬の間に弱酸性になっている土を中和するため。特にほうれん草は酸性土では育ちにくいので、必ずまきましょう。苦土石灰か消石灰を1平米あたり100gを目安にしてまいてください。
その後数日~2週間経ったら種まきします。

元肥として1平米あたり堆肥2kgと化成肥料80gを施しよく耕します。幅60cmくらいで高さ15cmくらいの畝をたて、板などで上部を平らにならし、じょうろでよく潅水してから種をまきます。

葉ものは種が比較的小さいので、まき方はすじまきやばらまきが適しています。すじまきは、畝の上に数列、すじ状に種をまく方法。ばらまきはまき床全体に平均に種まきをするもので、狭い場所も有効活用できます。

種まき後は上から種の大きさの3倍くらいの厚さを目安に土をかけ、さらに上からじょうろで静かに水をかけておきます。発芽するまでは土を乾かさないようにすることが大切です。
乾きやすい場所なら発芽まで上からぬれた新聞紙をかぶせておいてもいいでしょう。

上記の野菜はいずれも苗を植え替えることができませんので、種はやや厚くまいて、成長し始めたら徐々に間引いていきます。間引き菜も汁の実やサラダに活用しましょう。

ニラの植付け


ニラは多年生で、一度苗を植え付ければ数年は収穫できます。日当たりさえよければプランターでも栽培できますし、寒さにも強く育てやすい野菜です。

3月に種をまきますが、数株でよいなら3~4月頃出回る苗を入手して植え付ける方法が手軽です。苗はポリポットに入っていますが、ポットから抜いて数株ずつに手で分け、深さ4~5cmに植え付けるだけです。土の準備は前項の野菜の種まきと同じです。
プランターの場合は15cm 間隔くらいに、標準的な65cmプランターで4株分くらいが植えられます。

植付け後は半月に1回程度、液肥を水で薄めて与えます。
草丈が20cm 位になれば地際から刈り取って収穫します。日が長くなってくるとトウ立ち(蕾ができる)しやすいのですが、そのまま置くと花に養分が回ってしまうので早めに摘み取ります。
種を取る場合はそのまま開花させ、種が茶色になるまで置いてください。

伸びては摘み、伸びては摘み、という形で、株を育てながら少しずつ収穫すると春から秋まで楽しめます。冬は地上部がなくなりますが、冬の間に株分けして植えなおしておくとまた春先から芽が伸びてきます。

連作障害


毎年同じ畑で野菜を育てる場合、気をつけなければいけないのが連作障害です。同じ場所に同じ作物を植えると、病虫害が出やすくなったり、作物の生育が悪くなる現象のことで、土中の一定の栄養分が不足したり、土の中に病原菌が住みついてしまうことが原因です。

連作障害の出ない野菜もあれば、数年は同じ野菜を植え付けてはいけない場合もあります。でやすい野菜を覚えておいて、作付け計画の際に役立てましょう。

出やすい野菜は下記のとおりです。
トマト、ナス、ピーマン、キュウリ…これらは同じ作物を連続して栽培するのも避けるべきですし、トマトのあとにナス、といったこのグループの中での連作も障害の元となります。
エンドウマメ、スイカ、メロン、そらまめ、サトイモ、レタス、ゴボウ、セロリ、インゲン豆、イチゴ、これらも最低1年~3年は間をあけるようにしてください。