栽培ガイド

12月の観葉植物のお手入れ

○12月の観葉植物と管理

気温が下がってくるにつれ、生育が止まります。
下葉が枯れたり黄ばんだりしてきますので、変化が少ないからと管理を怠らないようにしましょう。うっかりして傷ませてしまうとこの季節は回復が難しくなります。室内に入れて徒長した枝は柔らかく病虫害にも弱いので、切り詰めてしまうとよいでしょう。
また、種類ごとに耐寒性が異なりますから、それぞれの冬越しに必要な最低温度が保てるよう、置き場所を考えます。


置場所

15℃以上:
アンスリューム、クロトン、サンスベリアなど

10℃以上:
アジアンタム、アナナス、カラジューム、ヤシ、ドラセナ、ポトス、ベンジャミン、ペペロミア、スパシフィラムなど

5℃以上:
ゴム、オリズルラン、シェフレラ、アイビー、カンノンチク、アスパラガス、ユッカ、パキラ
室内でもクロトン、アナナス、ペペロミア、シェフレラなどは、日当たりに置きますが、夜間冷え込みに注意。

水やり:
控え目に(冬場の水やりは別項参照)。
カラジュームは与えません。

施 肥:
不要です。       


○夜間の温度低下に注意

夜間は冷え込んで5度を下回ることも多くなってきました。
昼間、日当たりを確保するために窓辺においておくことが多いのですが、窓辺は夜には1番冷え込む場所なのです。
カーテンを厚手にしたり、手軽に動かせる鉢なら、部屋の真ん中に移動するなどしてやりましょう。とくに植え替えて間もないものや、過湿で根が傷んだものは、ダンボール箱やビニール袋などをかぶせて保温するとよいでしょう。


○冬場の水やりと葉水

冬や冬越しの後に、観葉植物が枯れるのは低温のためであるより、水のやり過ぎや乾燥のし過ぎによることの方が多いものです。
例えば、鉢土が湿っているのに葉がしおれたように元気がない場合は、過湿によって根ぐされを起こしかけているのです。もし、そのような兆候が見えたら、保温をし(暖房機のそばに置くと言う意味ではありません)、水やりを控え、鉢土の表面が白く乾くまで水やりはしないようにします。
水やりを控えるとは、水の量ではなく回数を減らすということで、 水をやるときはたっぷりと鉢底から流れ出るほど与えます。こうすることで、鉢の中に新鮮な空気が入っていきます。少ししか与えないと、上部は根ぐされ状態でも、下部の根は枯れてしまいます。

一方、冬は空気が乾燥します。とくに暖房をしている室内はカラカラです。湿度が足りないと葉のつやがなくなったり、アジアンタムやシダ類は葉が巻いてしまいます。霧吹きなどで葉水を忘れず与えましょう。

植物の様子を見ながらじょうろで丁寧に


○カイガラムシに注意

気温が低いので病虫害がはびこることはありませんが、死滅したという訳ではありません。
とくにカイガラムシは葉の裏側や葉柄の付け根などで冬越しをし、春先に産卵します。黒いすすのような汚れをみつけたら、古い歯ブラシで必ずこすり落としておきましょう。