栽培ガイド

最終更新日:2024/04/25

12月のクレマチスのお手入れ

12月のクレマチスと管理:早咲き種では花が…


クレマチスの仲間はたくさんあって、大輪系品種は葉が枯れてしまいすっかり冬の装いですが、アーマンディ、シルホサ、アンスンエンシスなどの常緑種もあり、またシルホサなどの早咲き種では元気に花をつけています。

葉が枯れてしまったものも枝は生きていて、春への準備は着々と進んでいるのです。この時期に適度な寒さにあわせることは大切で、春の花つきに大きく影響します。

あまり過保護にならないよう、あたたかく見守って共に春を待ちましょう。


置き場
鉢植えは寒風の当たらない日だまりの戸外に置きますが、特に防寒はしません。ある程度の寒さにあうことが春の開花を促すからです。
水やり
鉢土の表面が白く乾いてから、暖かい天気の日を選び午前中にたっぷりと与えます。 庭植えではとくに水やりは不要です。
施 肥
不要です。


クレマチスの冬ごし


前項で述べましたように、クレマチスは寒さには比較的強く、また寒さにあうことで春に美しく花が咲くのです。

けれども、冷え込みが厳しいと木質化した古いつるが凍って裂けて枯れたり、大輪系のモンタナなどは花数が減ったりする原因になります。

そのため、株元をマルチングしたり、つるを外してワラなどで包むようにします。鉢植えなら軒下に取り込んでやるとよいでしょう。


整枝・剪定など


完全に枯れてしまった枝や葉は取り除きますが、整枝、剪定は行いません。剪定は失敗しないために、芽がはっきりしてくる来年2月頃にします。

冬の間に病害虫の予防を


やっかいなうどんこ病や、ダニ、カイガラムシなどを冬の間にやっつけておきましょう。春になって発生してからでは、完全駆除はなかなか難しいものです。
石灰硫黄合剤を7~10倍に薄め展着剤を加えて、冬の間に2~3回散布します。

クレマチスで注意の要る病気


赤さび病
気温が急激に下がる9~10月に発生。 葉の裏に橙色の粒のような斑点が現れ、葉を枯らします。 被害葉を見つけ次第除去して処分します。
うどんこ病
高温多湿の6~7月に発生。 白い粉状のカビが斑点状に現れ、粉をまぶしたようになって葉が枯れます。通気・換気をよくし、過湿にならないようにします。
白絹病
8月ごろに発生。 地際の茎や根が黒褐色に変色腐敗、地上部も枯死します。 土の表面に小さな粒状の白~黄褐色の菌核ができます。 かわいそうでも株はすぐ抜きとって処分しましょう。 PCNB剤を土に混ぜておきます。
灰色カビ病
多湿な梅雨時と10月ごろに多発。 花に淡褐色の斑点が発生し、灰褐色のカビが密生、葉や茎にも発生します。 病花はすぐに取り除き、風通し、水はけをよくします。
たんそ病
春先から秋までひろく発生。葉に褐色の斑点が現れ、茎にも及び、カラカラになって枯れます。みつけ次第早めに葉を取り除きます。 予防として生育の初期段階からTPN水和剤の1000倍液を散布しておきます。