栽培ガイド

7月の観葉植物のお手入れ

○7月の観葉植物と管理

梅雨末期になると雨が降るかどうか、その日の天気で環境が激変 します。
動けない観葉植物には、たいへん困った状況なのです。
天気予報をよくチェックして、それぞれの植物の性質に合った管理をしてあげましょう。
梅雨が明けると、今度は水ぎれや日焼けに注意しなければいけません。夏ごしにはに水やりに一工夫が必要です。 

置き場:
梅雨明けしたら、夏が好きな観葉植物にも暑すぎます。
風通しのよい西日のあたらない場所に、置き替えましょう。
ただし、クロトンは直射日光下で育てた方が色が冴えます。コンクリートの床では棚の上に鉢を置くようにしましょう。
鉢をコンクリートの上に直接に置くと、照り返しで鉢の中の温度が上がり、根がむれてしまいます。 

水やり:
梅雨の間はパキラ、ユッカ、アナナス、ペペロミアなどを中心にむしろ過湿にならないよう、注意しましょう。
梅雨が明ければ、水切れに気をつけないといけません。
朝、水を与えたのに夕方には乾いているような場合は、朝夕2回の水やりにしましょう。
鉢皿の水はたまったままにしないようにします。
もし、長いこと水がたまっている鉢は、土の水はけが悪いか、根詰まりしたか、ですので、植え替えが必要です。
シダ類など観葉植物の多くは、鉢土が乾ききってはいけませんが、昼間の暑いうちに頭から水をかけると、むれてしまいます。     

肥 料:
生育中は10日から2週間に1度、液肥を水代わりに与えます。
暑さが厳しい時は、植物だって胃腸が弱っていますから、液肥は薄めにしてやりましょう。


○観葉植物も日焼けします

うっとうしい梅雨空から一転、かんかん照りになると、観葉植物の多くが葉が日やけします。とくに、斑入りの白が多いものが日焼けに弱いというのも、人間と同じですね。
寒冷紗やすだれで遮光をしたり、半日陰や北側に移動させるなどの手を打ちましょう。
葉焼けすると、葉が褐色に変わり、ときには枯れてしまうことがあります。
葉焼けしてしまったら思いきって切り戻し、新しく芽を出させるとよいでしょう。この時期はすぐに再生できます。


○冷房の部屋での管理

冷房の効いた室内で注意することは、2つあります。
1つは冷たい風が直接、株に当たらないようにすること。
人間だってこれはいけません。
今1つは、あんがい空気が乾燥するので、霧吹きでこまめに葉水をかけてやり、保湿につとめることです。


○整枝、切り戻しでスタイルアップ

ポトスや、ペペロミア、ブライダルベールなどが大きくしげったり、伸びすぎていませんか。
風通しのためにも切り戻したり、刈り込みをして形を整えましょう。
もちろん、切った茎は捨てないで、さし木に活用し、ビンに活けて増やしましょう。
 

○さし芽、さし木でリニューアル

切り戻したポトスやペペロミアだけでなく、伸びすぎたパキラ、冬の間寒さで葉が落ちてさみしくなったディフェンバキアをさし木やさし芽で更新します。
多くの観葉植物は簡単にさし木(芽)で増えますし、新しい株にした方がよく成長し、姿も乱れません。
高温の時期はさし穂が腐りやすいので、土は水はけのよい鹿沼土などが適しています。さした後は水を切らさないよう明るい日陰で管理します。
パキラは木質化した茎を20センチくらいの長さに切り分け、葉は半分くらいに切ってしまい、水分の蒸散を防ぎましょう。


○ハダニに注意!     

高温で乾燥した天候が続くと、ハダニが発生しやすくなります。
ハダニは葉のうらについて汁を吸いますから、株が弱るだけでなく、汁をすったあとが白い斑点になってみにくくなるばかりでか、葉が落ちてしまいます。
葉のうらを毎日観察し、発生してしまったら、10日おきに、2、3回、殺ダニ剤の種類を変え、葉のうらにもかかるように散布しましょう。
ハダニは水を勢いよくかけたり、葉水をこまめに与えることで、ある程度発生を予防したり、取り除いたりできますから、ふだんからそうするように心がけるとよいでしょう。
暑い間は、夕方に勢いよくシャワーをかけてやると、効果的です。