栽培ガイド

10月の観葉植物のお手入れ

1. 10月の観葉植物と管理

しのぎよい気候に思わず食欲の秋。でも熱帯原産が多い観葉植物にとってはもう冬の準備。中下旬には室内への取り込みが必要です。
地植えのものは鉢に植え替えて室内に取り込んでやれば、冬越しが出来ます。生育の早い種類なら今のうちに挿し木してから取り込むのもいいでしょう。
地植えで育てたものは日当たりを好むものが多いので、室内にいれた時は日光不足にならないよう、管理に注意が必要です。

置き場:
最低気温が15℃以下になるころ(中旬)を目安に、室内へ鉢を入れましょう。
アンスリューム、クロトン、ディフェンバキアなど、寒さに弱い仲間は早めに、オリズルラン、パキラなど、寒さに比較的強くて日当たりを好むものは、少し遅めに。

水やり:
水は朝の暖かい間に与え、夕方には鉢に水が残っていないようにしましょう。
この時期に過湿になって根を傷めたり徒長すると、寒さに耐えられなくなります。徐々に水を少なくしていきます。
ただし、間隔をあけてやるようにし、やるときは鉢底から水が流れ出るほどたっぷり与え、受け皿の水は捨てます。
ぺぺロミア、サンスベリア、ユッカなどは乾燥気味に管理し、カラジュームにはもう水を与えません。

施 肥:
アンスリュームやディフェンバキア、カラジューム、クロトン、サンスベリアなど寒さに弱いタイプ、その他、成長が止まっているものには与えません。その他のも生育がゆっくりになっていますから、やりすぎないようにします。特にチッソ分を控えましょう。
 

2. 取り入れの前に

鉢が割れたりして植え替えがどうしても必要だという場合は、根鉢を崩さないように注意してそっと抜き、同じ大きさの鉢に植え替えます。
ひっくり返りそうなほど大きく育ってしまった場合は、2重鉢にして大きな鉢に入れ、隙間に発泡スチロールの破片などを詰めて春を待ちます。

大きく茂ったものは不要な枝を切ったり、枯れた枝や葉、病気にかかったり日焼けした葉を取り除きます。剪定は樹形を整える程度に軽く、に止めましょう。

株全体に葉水をやり、ホコリやゴミを洗い流してきれいにします。
鉢についた土やドロもふき取ります。

ナメクジやゴキブリがいないか、鉢底もよく見てください。
カイガラムシ、アブラムシなども室内に持ち込むと厄介なので、取り込む前に徹底的に防除しておきましょう。


3. 室内での注意

日当たりを好む種類は特に日光不足にならないよう、出来るだけ日光のあたるところに置きます。
まだ日中は晴天だと気温がかなり上がるので、蒸れたりしないよう、換気にも注意をしましょう。


4. 地植えの堀上げ

地植えしているもので生育が早いものは、上旬までに挿し木をしてコンパクトな形で冬越しをさせましょう。
生育が遅い種類や置く場所があるなら、鉢に移して室内に取り込みます。大きめに掘り取り、根が大きく張っているのでこれを整理、それに見合う大きさに枝を切り落とします。新しい用土で植え替え、しばらく暖かなところに置き、新芽が出てきたらもう1度全体の形を整えます。 
 

5. 植え替え、株分け、挿し木など

寒さに比較的強いアイビーなどは挿し木も可能。オリヅルランやアスパラガス、アイビーの植え替え、株分けもできますが、いずれも遅くとも中旬までには作業を終えましょう。
植え替えのときは、根鉢はくずさずそのまま1まわり大きなものに替えます。