栽培ガイド

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季節のお手入れ ~11月の作業~

そろそろ霜がおりはじめる寒い季節ですね。お庭も冬越しの準備を。

寒さに弱い鉢花やハーブは家の南側の軒下に移したりフレームかけをします。
霜で傷みやすいものは切り戻して葉を少なくしておきましょう。花壇は、夜間だけ大きな不織布や寒冷紗を全体にかけると傷みが防げ、秋深くまで花を楽しむことができますよ。
寒さに強い植物も、根元を敷きわら、落ち葉や水苔で覆っておきましょう。

野菜では、イチゴや畑ワサビ、みょうが、アスパラガス、アシタバなどが植え付け適期です。いずれも強健で手間もかからず、毎年収穫が楽しめます。

花木やフルーツの苗は植付けに最適な季節。冬の間、落葉樹は休眠期に入りますので、植替えショックが少ないのです。
ポットで育てられている苗は真夏を除けばいつでも植付けできますが、大きな花木は畑から堀り上げられたばかりの苗が多いので、11月~3月頃までがいちばんですよ。(寒冷地では秋は避け、来春暖かくなってから植えます)
これから植えると、春にはしっかり根がついて、来年は花や果実が楽しめます。少し大きめの木をシンボルツリーとして植えてみてはいかがでしょうか?お庭の「主役」になれる花木をご紹介します。

花色が豊富なスモークツリー、モクレンとコブシ、ライラック、モクレン・コブシは和風というイメージを覆すような花色が豊富に。樹形もきれいなので、シンボルツリーにはおすすめです!

斑入り葉などバリエーションが豊富なハナミズキ、ヤマボウシ。
ヤマボウシは家の北側などちょっと日陰になるような場所がいいですよ。

メイフラワーとも呼ばれる、紅花八重咲きサンザシ。赤い実もきれい。

バラを主役にするなら…。
イングリッシュローズは同じ品種3株を三角形に植えるとボリュームが出て、お庭の主役に。また品種が増えたのでご覧下さいね。

大きな苗木の植付け方法は:
ポット苗は根鉢(根の回りの土)を崩さずにポットを外します。
根巻き苗(根をムシロや荒縄で巻いた状態の苗)は縄等を外さずに、そのまま植えます。よく間違って外す方がいるようですが、ここが大事!根鉢の深さの2倍くらい深く土を堀り、掘り出した土の半分に、同量の腐葉土や堆肥を混ぜて埋め戻します。さらに肥料の入っていない土を少し入れて、その上に苗を植えつけます。深さは若干根鉢の頭が出るくらいに。深植えすると枯れることがあるので避けましょう。
堀り穴の周囲の土を少し盛り上げ、火山のクレーターのような状態にします。
そこにバケツで数杯水を入れ、しっかり土にしみこませ、根と土を密着させます。
堀り穴の底から木の一番上まで届く長さの支柱を用意し、幹に沿わせて立て、幹の途中を何箇所か結束します。ぐらぐらしなくなるので、根のつくのが早くなります。
根元はわらや水苔、バークで覆って乾燥と寒気を防ぎましょう。

ヒメシャラやナツツバキ、紅葉は、苗木1本では枝も少なく寂しいのですが、株立ち(根元から数本の木が立ち上がる形)にすると、狭いスペースでも小さな林のようなボリュームと雰囲気を作り出すことができます。
株立ち仕立ての苗も販売されますが、苗木を数本用意すれば、自分で仕立てることもできます。
根鉢の土をくずし、株元を寄せて少し放射状になるよう植え付けます。
枝が重なるところは剪定して整え、根が安定するまでは支柱を立て、幹を結束しておきましょう。意外に簡単ですから、ぜひ試してみてくださいね。