栽培ガイド

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4月の作業

春まきの一年草の種まき、四季咲き・春から夏に咲く草花の植えつけ、春植え球根の植えつけ、野菜の種まき・苗の植えつけ、多年草や観葉植物の植え替え・鉢替え、秋植え球根の花摘みとお礼肥え、針葉樹・常緑樹の植え替え、挿し木、株分け、取り木、接ぎ木、ユキヤナギなどの花後の選定、モモ、ナシ、リンゴなどの人工受粉、摘蕾・芽かき、摘心、芝生の手入れ、など、4月にはたくさんの作業が待っています。

花がら摘み
せっかく花壇や鉢に植えた草花には、なるべく長く花を咲かせてほしいもの。定期的に追肥するのと同じくらい大切なのが花がらを摘むことです。花がらを残しておくと実(種)を結び、そちらに栄養が取られて次の花があがりにくくなります。また、花がらが腐ると病気になることもあります。日ごろのお手入れの際に、盛りを過ぎた花はこまめに取り除きましょう。摘んだ花をグラスにさして、部屋で楽しむのもいいですね。

病虫害を早く見つける
暖かになって過ごしやすくなると、害虫や病原菌も活発に活動しはじめ、病虫害が発生しやすくなります。はびこってしまってからでは、退治するのもたいへん。1日でも早く見つけて手当てをしましょう。毎日ていねいに観察するのが一番の方法です。 

春の嵐や遅霜に注意
サクラの開花は、本格的な園芸シーズンがスタートする目安となります。
けれども桜の開花頃には春の嵐が吹くこともしばしば。暖かくなったかと思えば、次の日には霜がおりるほどの寒さに戻ることもあります。芽が出たばかりの苗や、植えつけた植物が低温や風の被害を受けないよう、天気予報はこまめにチェック。とくに夜の低温には注意します。

春咲き花木の剪定
春に花を咲かせた花木には、花が終わり次第お礼肥えとして根元に速効性の肥料を施します。
花木の多くは晩秋から翌春の新芽の出る前までに剪定を行うのですが、春に咲く花木は別。冬の間にはもう開花準備をしていますので剪定はしません。その代わり、花が咲き終わったらすぐに剪定しましょう。
不要な枝を根元から切り取り、風通しと日照をよくします。枝が成長して樹形が乱れている場合は刈り込んだり、切り戻して樹形を整えます。
開花直後の剪定であれば、翌年の花芽がつく新梢の成長前なので、思い切って刈り込んでも大丈夫です。開花直後に剪定できる主な品種は、モクレン、ハナミズキ、ライラック、ジンチョウゲ、サツキ、ツツジ、ボタン、アセビ、アジサイなどです。
 
落葉樹の根切り
露地植えの樹木は根の伸伸が良すぎるとなかなか花を咲かせません。落葉性の花木の根が伸び始めるこの時期に、株の周囲にショベルを入れてちょうど根の先端にあたる部分を3分の1くらいカットしておくと、花つきがよくなります。
花が咲かない花木、実がつかない果樹があれば試してみてください。
 
ハーブの植付け
植付けは4月が最盛期。利用頻度の高いハーブを集めてミニハーブガーデンを作るのもおすすめです。
1平米のスペースがあれば15種前後は育てられます。長さ65cmのプランターなら4種くらいです。鉢植えの場合は植え付け口がたくさんついたハーブポットを利用すると、バラエティ豊かなハーブを楽しめます。
品種により、多湿を嫌うもの、逆に乾燥を嫌うもの、寒さに弱いものなどがありますので、特性の似た品種を一まとめにするとうまく栽培できます。
多湿を嫌うのはラベンダー類、サントリナ、コモンセージ、タラゴン、タイム類などです。日当たりがよく、水はけ、風通しのよい場所に植えます。庭植えの場合はパーライトなどを土に混ぜて土壌改良し、盛り土をして周囲より高い場所に植えるとよいでしょう。
鉢やプランターに植える場合は水はけと通気性のよい素焼きのテラコッタや木製タブを選び、用土も「ハーブの土」など水はけのよい土に植え込みます。
乾燥を嫌うのはミント類、パセリ、チャイブ、レモンバーム、ロケットなど。植付けの際は腐葉土や堆肥を多めに入れて保水性を持たせます。またミント類はどれも繁殖力が強く、他のハーブと一緒に植えるとミントだけはびこってしまいます。幾種かを近くに植えてハーブガーデンにする場合は、ミントだけは単品で大鉢にえるか、素焼き鉢に植えたまま地面に埋めて、根が広がり過ぎないようにします。
寒さに弱いのはバジル類、レモングラス、ナスタチウム、ヘリオトロープなど。これらの植付けは5月になってからのほうが安全です。レモングラスやヘリオトロープは秋になったら鉢上げし、室内に取り込んで冬越しさせます。

花の終わった球根植物のメンテナンス
ムスカリ、スノードロップ、スノーフレークなどは花が終わったら花がらを摘み取り、緑の葉はそのまま残して枯れるまで植えておきます。
また来年のために、根元に緩効性化成肥料を施して球根を太らせます。
葉を摘み取ってしまうと球根が充実せず、枯れてしまうので注意してください。
花後の株をそのまま長い間管理するのはなかなか大変。花がらを摘んだ後に植替えればすぐに定着しますので、庭の片隅や大きな鉢などに一まとめに移植するのもおすすめです。

つる性植物の誘引
クレマチスやつるばらはつるが勢いよく伸びる時期です。アーチや支柱、トレリスなどを早めに用意しておきましょう。また、生育中は肥料をきらさないように、週に1度程度、液肥を規定倍率に薄めて与えます。

雑草対策
雑草の芽がどんどん出てくる季節。見つけ次第小さいうちに、根こそぎ抜くのがベストです。この時期ならまだ、三角ホーで土の表面をかきとる程度で簡単に除去できます。強い根はホーの先端を地面に突き刺すようにして根を起こしてとりましょう。広めの庭なら、立ったまま作業できる草刈ガマが便利です。
雑草を増やさないためには、地面が露出している場所を植物や資材でカバーするのもよい方法です。グランドカバーになる植物はいろいろありますので、環境に合わせて植えましょう。また、マルチング資材は、腐葉土、デコレーションバークや砂利などがおすすめです。