栽培ガイド

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6月のお手入れ~ビギナーさんもチャレンジ。挿し木で増やして得しましょう。

春と秋が挿し木の季節ですが、湿度の高い梅雨どきは、発根もしやすいので、ビギナーさんもダメ元で是非トライしてみてください。



実は簡単な挿し木術


ビギナーさんが聞くと、「挿し木」なんて、ガーデニング上級者が行う特別な技術のような気がしますが、花姿を整えるために切り戻した枝をただ土に挿すだけでも、ちゃんと発根してふえていってくれる植物は少なくないんですよ。
まずはこれからの暑い季節も乗り切って、秋口までずっと花を咲かせてくれる草花で、比較的簡単に挿し木ができるものをいくつかご紹介しましょう。



プランバーゴ(ルリマツリ):南アフリカ原産ですが、熱帯の花とは思えないほど優美で繊細。かなり低温にも強く、西日本では戸外で越冬可能です。




ランタナ:小さな花が半球状に集まって、長期間たくさん咲き続けます。七変化は花が開花する間に白、オレンジ、ピンク、赤などさまざまな色合いに変化していく楽しみがあります。




エンゼルストランペット:大きなラッパ状の花をたくさん咲かせる熱帯花木。水挿し(水を入れたコップなどに枝を挿しておく)でもよく発根しますので、ビギナーさんには安心ですね。



夏の管理が必要な、中級者さん向け


管理・栽培方法に若干の注意が必要なものの、こんなステキな花が挿し木で殖やせるなんて、なんとお得!というものをご紹介しましょう。



フクシア:下垂れした枝の先に可憐な花をしずくのように付けます。その花弁はバレリーナのスカートや、エンジェルのイヤリングに例えられるかわいらしさ。高温多湿には弱いので、夏は半日陰など涼しいところで管理します。




カロライナジャスミン:アメリカのカロライナ州近辺原産。つる性で、あたりを甘い香りで包みます。多肥を好むので、春先と花が終わった直後に緩効性肥料を多めに施します。また、風通しが悪くなったら花後につるをほぐし誘引しなおすか、つるを間引きます。




ローズマリー:ハーブの中も挿し木で殖やせるものはいろいろありますが、ローズマリーは、種から育てるにはちょっと時間がかかるので、できれば挿し木で殖やしていきたいですね。
根が多湿を嫌うので、排水のよい状態を保つ様にし、半耐寒性ですので、冬季はマイナス5度以下にならないように管理します。



挿し木の方法



挿木の一般的なコツですが、まずは土が大切。一般の培養土に挿しては、根が出る前に腐ってしまうこともあります。水分はきらさないように、でも清潔な土で、空気の通りを良くする必要があるのです。
バーミキュライトや赤玉土単独か、鹿沼土・川砂・ピートモスなどを混ぜたものに挿しましょう。あるいは、観葉植物に使われるハイドロボールも適しています。


また、挿す前に挿し穂を10~30分吸水させると発根しやすくなります、挿した後は明るい日陰において、朝晩水をやり、根が出るまでは決して乾かさないことも大切です。さらに、市販の植物活力剤を薄めた液であらかじめ用土を湿らせておいたり、発根促進剤を切り口に塗っておくと、成功率が高まりますよ。