栽培ガイド

5月の野菜のお手入れ

○5月の畑

3月に種まきしした小松菜やほうれん草はもう収穫期を迎えています。

トマトやインゲン、キュウリ、茄子、シシトウ、ピーマンなどの夏野菜の苗はちょうど植えどき。サトイモの種芋、しょうがの種しょうがも植え付け適期です。

とうもろこし、青シソ、スイカ、ごま、カボチャの種まきの適期です。さやインゲンや枝豆は4月に続いてまきどきです。忙しい季節ですね。


○地温の低さに気をつけて

5月は暖かいようでも、まだまだ遅霜の降りる可能性があります。

また、空気中の温度が高くても、地温はまだ低いことも注意が必要です。市販の野菜の苗は、温室から出されたばかりのものが多いので、植付け後根が冷えて調子が悪くなることがよくあります。

植え付ける場所に植え穴を掘ったら、すぐに苗を植えるのではなく、しばらく日光にさらして内部の温度を高くしてから植えましょう。深植えしないこと。苗についている土の高さと植え付けた時の地面の高さがきっちり同じになるようにします。植付け後は株の周囲に黒いビニールシートを敷いてマルチングして、地温を上げましょう。

トマトやキュウリ、茄子は種からでもよく発芽しますし、畑で種から育てた苗はよくその場所の土や環境になじんで丈夫に育ってくれます。時間があれば、ぜひ試してみてくださいね。


○夏野菜の苗の植付け

代表的なトマトで、植付け手順をご紹介します。

夏の実もの野菜はすべて、よく日のあたる場所を好みます。それから茄子、トマト、ピーマンなどは昨年と同じ場所に植えると連作障害が起きるので、必ず植え場所を替えることも大切です。
(同じナス科なら品種が違っても障害が起きるので、このグループのものは必ず場所替えしましょう)

植える場所が決まったら、シャベルで株間50cm、深さ25cmくらいの穴を堀り完熟堆肥を1株につき両手に1~2杯分入れて、土とよく混ぜます。植え穴は苗のポットの深さにあわせて8cmくらいあけ、ポットから外した苗を植え付けます。なるべく浅めに植えましょう。

茎がどんどん上に伸びますが、倒れやすいのでしっかりと支柱を立て、主枝をゆるめに結束します。

成長に応じて根元に腐葉土や化成肥料を追肥します。特に実がつき始めてからは、肥料切れすると実つきが悪くなるので定期的に追肥するようにしましょう。

トマトはほうっておくとわき芽がどんどん出てきてしまいます。そのままにしておくと養分がわき芽の成長に取られて、実が小さくなってしまいます。中~大型の実のつくトマトの場合は、わき芽を全て摘み取り、主枝1本を上に伸ばすようにします。果房が5、6段ついたら、その上に葉を2、3枚残して摘心し、成長を止めるようにします。
ミニトマトの場合は品種によりわき芽を摘む必要のないものもありますので、各品種の栽培ガイドに従ってください。

摘み取ったわき芽も、土にさしておけば根がついてまた新しい株として収穫が期待できるほど強健です。場所にゆとりがあれば試してみてください。