栽培ガイド

最終更新日:2026/05/07

オモト(万年青)

本州(宮城県以南)・四国・九州・沖縄の樹林下に自生する常緑の多年草。園芸品種のオモトは、葉の長さ30㎝以上の大葉、葉の長さ15~30㎝の中葉、葉の長さ15㎝以下の小葉に大別されます。オモトの園芸品種は約1、000種がありますが、その中でもっとも種類が多いのが小葉の系統です。葉は多肉植物のような厚みがあり、皺があることから羅紗オモトとも呼ばれます。中葉は薄葉系とも呼ばれ、葉形、葉の地合、斑の色と形の組み合わせにより群雀系、獅子系、縞甲竜系などのグループに細分されます。

斑の種類には、覆輪、虎斑、図、白斑、島、根岸斑、胡麻斑、砂子斑などがあります。
葉形の種類には、葉が細くとがる「剣」、葉の中脈に沿って突出する「竜」(別名甲竜)、細かく低い高さの突起が線状に入る「ガシ竜」、葉の裏側に竜がでる「裏竜」などがあります。

学名:Rhodea japonica
分類(科名):キジカクシ科
開花期:5月
草丈:40㎝~50㎝
性状:多年草
水分:ふつう
耐寒性:強い(-5℃ぐらい)
日照:半日陰
楽しみ方:鉢植え・庭植え(大葉のみ)

栽培史
園芸植物としての栽培のはじまりは江戸中期にまでさかのぼります。江戸後期の文化文政期ごろ斑入りと葉変わりの奇品が流行し、文政12(1829)に刊行された『草木錦葉集』には100品種以上の奇品が掲載されています。流行は幕末まで続き、1鉢300両(現在の価値でおよそ3、000万円)で取引された品種もありました。明治以降、実生により多くの品種が作出され、古典植物として幅広い人気をよんでいます。

魅力・人気種
栽培の歴史が長いだけにオモト専用の植木鉢があります。抹茶椀で知られる楽焼きの植木鉢で、古くは京都で製造されていましたが、今では愛知県で製造されています。黒色無地の黒楽鉢が標準ですが、鍔の縁と足に金箔を貼った「縁足金」や色絵を施した「錦鉢」があります。「錦鉢」は古くからコレクターズアイテムとして人気があります。
近年、サボテンやコーデックスなどいわゆる「ビザールプランツ」を栽培する人たちが注目しているのが「獅子系」のオモトです。「玉獅子」という品種をもとに品種改良された品種群で、葉は細長く、ケープバルブのようにくるくると巻きます。

育て方
●栽培環境 直射日光が当たると葉焼けをおこすので、直射日光を避け、風通しの良い半日陰の場所で育ててください。赤星病の予防のために雨よけ(屋根)の下に置くのが理想的。冬は凍結しないように軒下か家の中に取り込みます。
●用土 水はけさえよければとくに選びませんが、桐生砂、日向砂、赤玉土、硬質鹿沼土など雑菌のない用土で植え付けます。
●水やり 土の表面が乾いてきたらたっぷり与えます。
●植え替え頻度 春と秋が植え替え適期。1年に一度、株分けもかねて植え替えましょう。
●肥料 発酵油粕など有機質の固形肥料を4~5月ごろ施します。
●病気害虫 高温多湿の時期に赤星病が発生します。雨除けをして予防しましょう。
害虫はカイガラムシやスリップスが発生することがあるので殺虫剤を散布して駆除しましょう。

このガイドに関する商品