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ハナショウブ(花菖蒲)

ハナショウブは、もともと日本に自生していた原種のノハナショウブより生まれた園芸植物です。

ノハナショウブには変異が多くみられ、そこから華やかな花菖蒲が生まれ、主に江戸時代中期頃より育種改良が盛んになっていきました。


花菖蒲の種類


江戸系花菖蒲

庭や田んぼに群生させて楽しむ目的で改良されてきたので、風雨や直射日光に強く、色彩豊かで群生美が美しいものが多い。

花形や高さなどに特別約束ごとがないため、他系統よりも多様な花が多いのも特色のひとつ。

肥後系花菖蒲

熊本花菖蒲より改良された品種群。

熊本花菖蒲は江戸より肥後(熊本)へ移された花菖蒲がその土地の流儀に合った品種へ改良されていった系統で、肥後六花の一つ。

特徴としては、鉢植えで咲かせ座敷にて観賞するので、草丈は低く、花は大輪で対座しての観賞(横からの観賞)に向くよう次第に垂れてゆき、葉とのバランスもとれているものなど豪華さと品格のある花へと改良され、戦後、花菖蒲の主流となっていく。

伊勢系花菖蒲

江戸時代の終わり頃から、松阪で独自の発展を遂げた系統。

三英咲き、ちりめん地で深く垂れて咲く花弁、雌しべの先端は細かく切れ込む、丈はややわい性で、この系統にはピンク花の品種がある。鉢植え栽培が主。

ショウブ・アヤメ・カキツバタ・花菖蒲の見分け方

特徴

  • タイプ:アヤメ科の耐寒性宿根草
  • 植付け時期:秋
  • 開花時期:6~7月
  • 花色:紫、薄紫、白、ピンクなど
  • 草丈:80~100cm
  • 日照:日向むき
  • 用途:花壇、鉢植え、水辺植え、切花

栽培方法

土壌

土質は選びませんが、砂地や痩せた土壌には、ピートモス、腐葉土、完熟堆肥などをすき込み、排水・保水性の良い弱酸性(pH5.5位)が理想的です。

程よく湿り気のある土壌がよく、水切れを起こすと花付きが悪くなりますので、特に植え付け直後は株元に腐葉土やワラを敷いて乾燥を防止してください。

★水生植物ではありませんので水中には植えないでください。


日照

できるだけ日当りのよい場所を選んでください。日照不足となると徒長し倒れやすくなってしまいます。

肥料

春と秋に油かすを株元へ与えます。春は病害虫が発生しやすいので控えめに、休眠に入る秋にしっかりと施肥しましょう。翌年の株の生育に影響します。