栽培ガイド

単語で探す

果樹苗の植え付け方法

果樹は品種により雌雄異株のものやや自家受粉しないものがあります。そうした品種は1本だけでは結実しませんので、注意が必要です。
・違う品種を一緒に植えるもの:ブルーベリー、サクランボ、ナシ、クリ(リンゴ、ウメ、スモモ、アンズ:他品種の花粉で受粉要)
・雌雄の株を両方 :キウイ、ヤマモモ、(カキ:品種により雄花をつける品種の混植要)
・品種の違う雌雄 :クルミ

植えつけの時期と植え穴の準備(地植え)
落葉後の秋植えの方が活着しやすく、苗木の生育も良好です。
植え場所を選び、苗木入手の1~2週間前に直径80cm、深さ50~70cm程度の植え穴を掘ります。掘り上げた土の半分に腐葉土や油かす、または完熟堆肥をよく混ぜ穴に戻し、その上に混ぜていない土をかぶせます。酸度の好みに合わせ、石灰(リンゴなど)、ピートモス(ブルーベリーなど)を入れ、酸度調整をしておきます。

苗木を入手したら根の部分に風や直射日光を当てないよう注意し、根を水に浸して吸水させます。吸水時間は1時間以上1日程度が目安です。
ポットや根に巻かれた縄は外して軽く根をほぐします。キウイ、ブルーベリーなどは土を落とさず、根も底のほうだけほぐします。
根をベンレート1000倍水和剤、トップジンM500倍水和剤に10分ほど浸して消毒しておきます。

植えつけ
折れた根や太い根を切り戻し、細い根は傷めないよう大切にします。根を下向きによく広げ、接ぎ木部分が地上に出るように植えつけます。株を支え、地表面より少し高く土盛りして軽く周囲を踏み固め、水をためられる溝(水鉢)を円状に掘ってたっぷりと水を流し入れます(土ぎめ法)。
2mほどの支柱を立て、苗木を紐で結んで支えます。60~70センチ程度(ブドウ、キウイは30センチ、イチジクは40センチ程度)の高さでよい芽を選び、その上5ミリくらいのところで剪定します。
細根が少なく乾燥や寒さに弱いカリンやカキなどは仮植え後、3月に水でどろどろにした植え穴に植え込む(水ぎめ法)と活着しやすいようです。

鉢への植えつけ
6~8号鉢に赤玉土6・腐葉土3・川砂1の用土、あるいは市販の培養土を準備します。植えつけ後、たっぷりの水を与えます。支柱を立て、鉢の高さと同じくらいの高さのところでよい芽を選び、その上5ミリ程度のところで剪定します。2、3週間後、固形の有機質肥料を鉢の周囲に埋め込みます。

植えつけが終わったら、乾燥防止と保温のために根元に敷き藁や腐葉土を乗せてマルチングしておきましょう。