栽培ガイド

屋上とベランダでのガーデニング その1 プランニングの心得

マンションに住んでいる方が人口の多数を占めている日本では、ベランダや屋上もガーデニングに有効に使いたいですよね。

最近では、ガーデニングを意識したマンションができたり、屋上を簡単な工事で庭として使えるようにできる工法や資材がたくさん開発されてきました。
また、高い階のマンションでは、害虫や雑草の種の飛来が少なくて、むしろ小物を栽培しやすいというメリットもあるのです。

そんなベランダや屋上でガーデニングを楽しむためのポイントと具体的は方法について、ご紹介してゆきます。まずは、プランニングの心得について。

1.庇(ひさし)はありますか?

ベランダに庇があると、雨があたらず、植物にとっては、やや厳しい環境なので、水遣り方法の確認や乾燥に強い植物を選ぶなど、注意が必要です。でも、梅雨期でも過湿にならず、病気にもなりにくいというメリットもあるのでご安心を。
また、ベランダの向きや庇の長さによっては、日照時間が少ない、季節による差が大きいなどの問題もありますので、植物選びは慎重にしたいですね。

庇のないベランダとルーフバルコニーや屋上は、雨水が得られるので、水の運搬や水遣りについて、それほど心配することはありません。
また、日光も十分得られる場合がほとんどですので、植物も広い選択肢から選ぶことができます。屋上や高層のベランダの場合は、風が強く、複雑な動きをしますので、特に、つる性や樹高のある植物については、固定する必要もでてきます。
そして、風に飛ばされてものを落下させることが絶対にないように。

2.水の逃げ道の確保

新しく建てられたマンションでしたら、たいていベランダや屋上にはウレタン塗装などの防水加工がなされていますが、古いものの場合には、処理されていない場合もあります。漏水を防ぐため必ず確認をしてください。
特に、居住部分の立ち上がりは防水処理を施すことをおすすめします。

また、植物の根はたいへん強く、コンクリート内部にも入りこんでいきます。建物を傷めないためにも、直接植物と触れる場合には、必ず防根シートを利用してください。

自然に雨水が地面に吸い込まれてゆく地上と違って、ベランダや屋上では排水の道を確保しておかなくてはなりません。集中豪雨などにも耐えられるように、十分な水の逃げ道がぜひ必要です。排水口の位置を確認し、絶対にふさいでしまわないこと、居住部分に接して土を盛らず、必ず水の通り道を間につくることが必要です。

3.どのくらいの重さまで耐えられるか

一般に、ベランダや屋上の耐荷重は155~180kg/㎡です。芝生や背丈の低い草花を栽培する場合には、あまり問題になりませんが、30㎝以上の草花や樹木を育てる場合(土の厚みが20㎝以上必要)には、普通の土を使うと重すぎて、問題です。その場合には、屋上やベランダガーデニング用の軽量土を使いましょう。

また、ベランダ内で偏ったレイアウトをすると、一部に荷重がかかることになりますので、注意しましょう。

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