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5月の草花のお手入れ

○5月の草花

春の草花、デージーやパンジー、ノースポールなどがそろそろおしまい。ロベリアやミムラスなどの秋まきの一、二年草、これから秋にかけて咲くガザニアやペチュニアなどの春まき一、二年草、ゼラニウム、ベゴニアなどの多年草にバトンタッチです。
芽を出すのに20℃以上の高い温度が必要なアサガオなどのタネまき、春から夏への花壇の模様替え、次々咲く花の管理と、4月に続き園芸に大忙しの季節です。
気温の上昇とともに、病虫害も増えるので、注意しましょう。 


○アサガオ、ヒマワリ、サルビアのタネまき

アサガオはヤエザクラが散ってから、とか、八十八夜に、などと昔からいいますように、あまり早くまくと温度不足でタネが腐ってしまいます。原産地が熱帯地方だからで、ヒマワリやサルビアも同じです。

アサガオは前の晩から水に浸して吸水させてからまきます。それでもタネがふくらまなかったら、ナイフで傷をつけましょう。また、タネの向きが大事です。半月のような形の丸みを帯びた方を上にして、芽の出るとがったところが上になるようにまきます。

アサガオ、ヒマワリは点まき。
サルビアはタネは比較的大きいのですが、芽があまり出ないのですじまきにして、あとで本葉4、5枚のときに定植するとよいでしょう。


○春の花壇から夏の花壇へ     

春の花がまだ盛りのうちに、夏の花壇の計画をたてましょう。これからも続けて咲く花、切り戻せばも一度咲く花も含め、ポイントとなるのは色あわせです。

姿が乱れ出したパンジーなど秋まきの一、二年草や、秋植えの球根でもチューリップなど来春の花が期待薄のものは、早めに抜きとりましょう。そこへ少し苦土石灰をまき、腐葉土や完熟堆肥、緩効性化成肥料などをすき込んで、よく耕して、夏から秋の花を植える準備をしておきます。

夏の花たちは思いのほか大きくなるものが多いので、詰め込みすぎにならないよう、株間を広く取りましょう。そうしておくと、夏の高温多湿にも蒸れなくてすみますから。


○秋まで咲き続ける花で庭をにぎやかに 
   
5月はこれから秋にかけて長く咲き続ける草花がもっとも豊富に店先に並びます。
よく知られているペチュニアはじめ、ガザニア、ベゴニア、バーベナ、ゼラニウム、アゲラタム、マリーゴールド、インパチェンス、6月頃から咲くニチニチソウ、ジニア、ハナスベリヒユなどなど。

こうした花たちを長く咲かせつづける、ちょっとしたコツを体得して、今年はぜひ、花の絶えないベランダやお庭を楽しんでください。


○ペチュニアなどを長く咲かせるコツ

ペチュニアを代表に、花を長く楽しむコツをみてみましょう。

まず、よい苗選び。苗8分といわれるくらいですから、慎重に。
がっちりとしていて葉の色がいきいきしたものがよい苗です。病害虫におかされていないかも、よく調べましょう。

植えつけたら、花が咲いているものもみな枝先を1cmほどつみ取って、枝をたくさんださせます。
花が咲き出したらこまめに花がらをつみます。できるだけ早めに。
植えつけたときに元肥を入れてあっても、10日に一度1000倍の液肥を与えます。これを忘れないでください。
ひとわたり咲いたら、枝先を7,8cm、つみ取ります。この切り戻しを繰り返すと、さらに枝数が増えてたくさん花が咲くのです。


○病虫害の予防策

これから夏にかけて、病虫害との競争、といってもいいくらい、ですが、人間と一緒で、過ごしやすい環境を整えてやることが、一番の予防です。ではどのような環境がいいのでしょうか。

①用土は新しくて清潔な、水はけのよいもの。
鉢植えなら鉢も新しいものを使うこと。

②多くの場合は、日当たりがよくじめじめしていない場所がよい環境。

③風通しをよくすること。株と株との間を十分あけることです。鉢と鉢の間をあけることも同じ。こうすれば②の条件も自然とクリアできます。

④③の条件を保つために、株が生育してきたら、切り戻したり、枝を一部切り取ったり、株分けしてやります。

⑤下葉が枯れあがったり、黄色くなった葉、花がらをこまめに取り除く。

⑥鉢は地面に直接置かない。

⑦鉢の下にアルミ箔をしいて、葉の裏に日光を反射させる(ダニを防ぐ)。

万一、病虫害が見つかったら…、は6月の草花のお手入れをご覧ください。