栽培ガイド

12月のベリー類のお手入れ

○12月のベリー類と管理:休眠期です

12月から3月まではベリー類は休眠期です。
この間に剪定を行いますが、2~3月に行うのが一般的です。
また、関東より南の温かい地方では12月に植え付けをします。
関東以北では3月下旬から4月上旬に植え付けるとよいでしょう。

置場所:
日当たりのよい戸外に。

水やり:
鉢植えは表土が乾いたら与える程度、地植えはとくに必要ありません。
施 肥:施しません。

植物の様子を見ながらじょうろで丁寧に。


○剪定への準備:花芽の見分け方

剪定は休眠期に入ればいつでも行えますが、冬の間寒気がきついと凍害を受けることもありますから、春先に剪定すればそうした枝も同時に取り除けます。また、3月なら切り取った枝をそのまま、挿し木にもできます。
下準備として花芽を見分けて落とさないように気をつけておきましょう。

ブルーベリーを例に取ると、今年伸びた枝先に丸みを帯びた大きい芽が2、3個あり、その下に細身の小さい芽がいくつかついています。
ふっくらと大きいのが花芽で、細いのが葉の芽です。
来年、花芽から花が房のように咲いて実がなり、実のなった部分は枯れます。一方、細い葉の芽から新梢が伸び、その先に再来年の花芽がつきます。
こうして順繰りに枝を更新していって、元気な枝に花芽をつけるのが、剪定、ということになります。


○ベリー類の病害虫について

ベリー類は低木性で育てやすいのが共通しています。
盆栽にしたり庭に植えないといけない大きな果樹と違って、手軽にベランダでも栽培でき、美しい花や紅葉なども楽しめます。
ぜひ、多くの方に栽培に挑戦していただきたいものです。
育てやすいとはいえ、ベリー類の病虫害についてまとめてみておきましょう。家庭で育てたものでうれしいのは、薬剤を使っていないことがはっきりしていること。できるだけ薬剤を使わないで病害虫を防除したいものですね。


害虫

アブラムシ:
病害虫の少ないブルーベリーでもこの樹液を吸う害虫のえじきとなる、困りもの。
被害を受けた葉や枝などは処分します。ウイルス病を媒介することがあるからです。
株元にアルミ箔などを敷いて反射光線を葉のうらに当てるとよりつかず、効果的です。

ハマキムシ:
葉をくるりと巻いてその中に生息して葉や芽、花を食害します。つかまえて処分し、被害を受けた葉を枝ごと処分しましょう。

コガネムシ:
成虫は葉を食べ、地中の幼虫は根を食害します。
とっつかまえて処分します。

カメムシ :
果実の汁を吸います。クサいにおいを発します。
これも、とッつかまえて処分です。

コウモリガ:
キイチゴ類の枝の内部を食い荒らします。
株元に侵入しやすいので、株元をきれいにしておき、網などを巻いて予防します。

カイガラムシ:
なんにでもついて汁を吸い、弱らせます。
根気よく、ブラシなどでこすり落とします。  
 
     
病気

灰色カビ病:
やわらかな部分が溶けたようになって灰色のカビがはえます。キイチゴ類に多発します。
病気にかかった部分を取り除き、処分しまする。
雨にぬれたり、水やりのときに葉をぬらさないようにすると、予防できます。

根頭がん腫病:
地際や根の部分にコブができ、腐る病気です。
苗を買うとき、病気にかかっていないかよくチェックしましょう。万一この病気にかかったら、株を引きぬき処分し、土も入れ替えます。
こうしないと他にも感染してしまうので要注意です。