栽培ガイド

単語で探す

12月の球根のお手入れ

○12月の球根類と管理

春植え球根は休眠期、秋植え球根は生育期です。
秋早めに植えつけたコルチカムやサフランはそろそろ花が終わりますが、ネリネやオキザリスはまださかんに咲いています。
花屋さんでは、贈答用の見事な大株のシクラメンが出回っていますね。休眠させずにうまく夏越しさせられたシクラメンは、そろそろ花を咲かせはじめます。夏、休眠した株では花芽をもたげ出します。

秋植え球根は芽がまだ出ていないものが多いので、うっかりしがちですが、土中では生育が始まっています。乾燥しすぎると花芽が傷んで春になっても花が咲かないことがあります。
日当たりに置き、水やりを忘れないでくださいね。

肥料は不要です。


○丈夫なオキザリスでにぎやかに

オキザリスは種類が多いですが、秋早めに植える種類は花の少ないこの時期にうれしい一品、今さかんに咲いています。
寒さに少し弱く日が当たらないと咲かないので、できるだけ暖かな日だまりに置き、少し寒いところでは霜よけをしてあげましょう。
小さい球根なのに冬から春にかけて半年も咲いてくれますし、丈夫で放っておいてもどんどん増えます。
液体肥料を月に1~2回は忘れずに。


○シクラメンを長く楽しむために

今年も長く春まで花を愛でるために、上手にシクラメンを管理しましょう。うまく夏越しさせると大株にしたてることもできます。
そのためにも、今からの管理が大切です。 

大切なのは日当たりです。暖かい日なら戸外で十分に日に当て、夜室内に取り込みます。暖房した室内は適しません。冬の室内は湿度が低く、花がたくさん咲いているときは案外乾きが速いものです。鉢土が乾いてきたらたっぷりと水をやりますが、葉や球根にかけないように注意しましょう。
2ヶ月に1度置き肥えし、週に1度液体肥料(カリ分の多いもの、1000倍液)を与えます。咲き終わった花や黄色くなってきた葉は株元からこまめに抜き取っておいてください。

今シーズンに購入した底面給水鉢の水やりは、底の水が少なくなったら新しい水を足します。10日に1度、またうっかりして水を切らして鉢土が乾いてしまった場合は、鉢土の上からたっぷりと水を与え、受け皿に出てきた水を捨てて、底に新しい水を入れなおすとよいでしょう。


○フリージアには防寒と増し土を

ほとんどの秋植え球根類はまだ芽を出しませんが、フリージアやあわてもののムスカリ、ハナニラなどのなかには、芽をだしているものもあります。
フリージアは寒さに弱いのですが、10℃以下の低温に1~1ヶ月半は当たらないと花が咲きません。基本的には屋外で管理しますが、葉が紫色を帯びるようなら、フリージアには寒いという印。頃を見計らって室内に取り込むか、防寒をします。
室内では日の当たる窓辺に置きます。
また、葉が伸びて倒れそうになってきたら増し土をしてください。


○球根の堀上げと保存

球根草花のうれしいところは、花が終わっても適切な管理をしてやれば新しく球根が育って翌年もまた花を咲かせることができるところ。じょうずに球根を増やして保存してきましょう。
保存は多くは堀上げて行いますが、保存時に乾燥を好むものと、乾燥を嫌うものがありますから、扱いに注意しましょう。

乾燥を好む:
ネットなどに入れ日陰の風通しのよいところにつり下げて保存。アイリス、アネモネ、オキザリス、 グラジオラス、クロッカス、コルチカム、サフラン、スイセン、チューリップ、ヒアシンス、ムスカリ、ラナンキュラスなど

乾燥を嫌う:
おがくずやバーミキュライトを湿らせ、缶や穴をあけたポリ袋に入れて保存。
アマリリス、カラー、カラジウム、カンナ、ダリア、ポリアンサスなど

中には、とくに堀上げなくても大丈夫な球根もあります:
オキザリス、カラー、シラー、ステルンベルギア、スイセン、スノーフレーク、ヒアシンス、ヒガンバナ、ユリなど
ダリアやヒメノカリスは暖かい地方では堀上げなくても大丈夫です。