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最終更新日:2024/05/24

7月の草花のお手入れ

7月の草花と管理のポイント


その年によって違いますが、7月に入ると梅雨も末期となり雨も多く、気温や湿度も上がって不快指数はグンとアップ。植物も同じです。
日差しも少ないので、高温多湿に弱いものは病気にかかりがちです。
ようやく、梅雨を乗り切ると待っているのはギラギラの太陽。
ベランダでも夏至を1ヵ月も過ぎると日がだいぶ入るようになり、夜も温度が下がらないので、植物のダメージが大きくなります。

こうした気候の激変にうまくなじめるように、水やりのし方や置き場所、日よけなどの工夫をしてやりましょう。 

水やり:
梅雨の間は6月と同じで、多湿にならないよう注意が必要です。
鉢植えでは、表土が乾いているのを確認してから水やりをしましょう。
庭植えでは水たまりができないよう、むしろ水はけに注意が必要です。

梅雨明け後は、梅雨明け10日といわれるように、日照りが続きやすいので、今度はカラカラにならないよう、水やりします。
しおれそうだからといって暑い日中に水やりすると、むれてしまいますから、必ず涼しい朝か夕方に行いましょう。
日中にしおれてきた鉢植えは、日陰に入れて水やり。
夜も暑いベランダでは、朝が原則です。夕方は乾きすぎたものだけに止めてください。
肥 料:
ベゴニアやペチュニア、ゼラニウムなど夏の間もずっと咲き続けるものには10日に1回、薄め(1000~2000倍)の液肥を水代わりに与えます。 花が終わったものや、暑さに弱く、夏の間は花をやすむものは肥料は控えます。

日よけ作戦


梅雨明け直後の日差しは、その強さに加えてそれまで日照不足だったために、草花にはよけいこたえます。
とくに、西向きのベランダなどでは、午後の強い日光が長い時間まともに当たるので、寒冷紗やよしずで、日よけをしましょう。
アサガオやルコウソウなどのつる性の草花をからませて、日よけ代わりにするのもいいですね。
もちろん、ニチニチソウやジニアなど、太陽が大好きな草花には、その必要はありません。 

ジニア、コスモスのタネまき


昔は秋にしか咲かなかったコスモスも、最近は早咲きが開発されて7月にはもう咲いているのもみかけます。
でも、本来の秋に咲くタイプはあまり早くまくと丈ばかり伸びて、倒れてだらしなくなり、起こそうとすると折れてしまいます。
草丈低く育てて咲かせるには、7月以降にまくことです。
9月の上旬頃にまくと20cmほどの草丈で咲きます。
ジニアも春だけでなくこの時期にまいて、9~10月にも咲かせられます。

いずれも日当たりよく、水はけのよいところに植えるようにしましょう。
コスモスは1、2本植えるより、群植して一面に咲かせるといいですね。
直まきができますから、バラバラとまいて本葉3枚くらいのころに間引き
するとよいでしょう。このとき苗を引きぬかず、はさみで切るようにすると、残す苗の根を傷めません。
元肥はとくに必要ありませんし、追肥もあまりやらずに育てましょう。そのほうが、ひょろひょろになったりせず、花つきもよいようです。

ニチニチソウのバスケット作り


夏の暑さと太陽をものともしないニチニチソウですが、雨は苦手です。
梅雨が明けてから花壇に植えればいい、そう思っても、ニチニチソウは大きくなってからの移植を嫌うのです。
そこで、ハンギングバスケット作りにして梅雨の間は雨があたらないところで育て、日が照れば日当たりにだして楽しむ、というのはいかが。
最近は、垂れ下がるタイプや矮性種も出回ってきています。
冬も暖かいところにいれてやると冬越しでき、来年も楽しめるのです。

バスケット作りは乾燥しやすいので水やりを忘れないようにしましょう。
水差しで時間をかけ、全体によく水がいきわたるようにします。
土の表面を水こけでおおっておくのも乾燥を防ぐいい方法です。
摘芯をくりかえして花数をふやし、こぼれるように咲かせましょう。

梅雨明け後の敵・ハダニ、アザミウマの防除


梅雨の間の病虫害については6月にくわしく説明しました。
梅雨が明けると、今度は高温で乾燥した天気となりますが、こういう気候条件で発生しやすいのがハダニ、アザミウマ(スリップス)です。
ハダニは葉に、アザミウマは花にもついて汁を吸います。

ハダニに吸われると葉に白い斑点が出て、しまいに白いカスリのようになって葉が落ちます。アザミウマの場合は吸ったあとが茶色くなり、花が奇形になって花が咲かなくなります。

ハダニは水を葉の裏側からいきおいよくかけることでも防げますが、発生したらケルセン、オサダンなどの殺ダニ剤を数種類交互に何度も散布することです。
アザミウマはオルトランの粒剤を株元にまいて予防するか、水和剤を散布しましょう。