栽培ガイド

11月のベリー類のお手入れ

1. 11月のベリー類と管理
秋が深まり、ツツジ科のブルーベリーやクランベリー、バラ科のジューンベリーの紅葉が一段と見事です。 それも中旬以降には落葉して、冬の準備に入ります。 ベリー類の多くは11~12月上旬と、2~3月が植え付けの適期です。 一般には2~3月に植えつけることが多いようですが、よい苗が見つかったら植えつけてみましょう。 苗木の購入時には、ブルーベリーは2~3品種を一緒に植えないと実がなりません。必ず品種の確認をしましょう。 いずれも休眠期に入りますが、鉢植えは水やりを忘れないように。 株元に厚めにマルチングするのが効果的です。
2. よい苗木の見分け方
生育のポイントを握っているのが苗木の良し悪しです。 病害虫のない健康な苗木を求めましょう。 まずは、信用できる販売先を選ぶことが第一ですが、品種や系統をきちんと明記しているかどうかも一つの目安です。 共通したチェックポイントしては、がっちりとして徒長していない(節の間が短くずんぐりしている)、しっかりした芽がついているがあげられます。
3. ブルーベリーの苗木の植えつけ
ブルーベリーは酸性土壌を好むので、予め土壌改良が必要です。 その意味で鉢植えにするのがおすすめです。 庭植えなら、日当たりが良くて西日の当たらない場所を選びます。 植える前に直径40、50cm、深さ30、40cmの穴を掘り、掘りあげた土の2/3ににピートモスをバケツ1杯ほどよく混ぜて埋め戻します。 そこへ、ポットから出して根鉢の底と肩の部分の土を少し落とし、根はほぐす程度にした苗を深植えにならないようにし、残りの土を埋め戻します。 水鉢にたっぷり水をまわし入れ、乾燥に弱いので、株元をパークチップやワラで厚めに覆っておきましょう。 枝の先端を1/3ほど切っておきます。 鉢植えの場合、普通の培養土にピートモスを4割ほど混ぜて使います。鉢は素焼きの深鉢。あとは庭植えと同じで、マルチングもわすれずに。
4. ブラックベリー、ラズベリーの植えつけ
いずれもバラ科の低木性のごく育てやすい果樹です。 とくにブラックベリーは1度植えると放っておいてもどんどん増えます。多くはつる性ですが半立ち性のもあります。 どちらもトゲのないもの、短いものもありますのでそうした種類を選ぶと子供さんの居られるご家庭にも安心です。 つる性のものはトレリスやフェンスに誘引することを考えて、植え場所を決めるとよいでしょう。 ブルーベリーと違ってどんな土にでも適応するので、特に土を選ぶこともありませんが、次のようにするとよいでしょう。  庭植えなら、直径、深さとも30cmほどの穴を掘り、掘りあげた土の2/3にピートモスか堆肥をスコップ3杯~バケツ1杯混ぜます。 植え付け方はブルーベリーと同じですが、植え付けを浅めにすることはありません。 鉢植えの用土は普通の培養土でも構いませんが、それに2割ほどのピートモスか堆肥を混ぜて使います。 植えつけ後はたっぷりと水をやり、株元に厚めにマルチングをして、支柱を立てます。 枝先を1/3切り詰めておきます。