栽培ガイド

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2月の作業

栽培計画を立てましょう
1月に集めた情報や昨年の経験を踏まえて、年間の栽培計画をたててみましょう。
何を育てるか、そのためにはいつ何をしたらよいか、どこに何を配するか……。
夢が膨らみますね。

鉢植え用の土の準備をしましょう
寒い間は何も作業がない……とんでもない、春に向けて大切な準備、寒い時期だからこそできることがあります。それが、土作りです。
どんな用土を準備するか、育てる植物によりそれぞれ適する用土が異なりますが、いずれにしても成熟させるのに混ぜてから1ヶ月ほどは置いておかねばなりません。美しい緑や花が見られるかどうかは、用土のよし悪しにかかっています。さらに、配合後寒風にさらしておくことで消毒できるのがこの時期の利点なのです。

用土の配合例
新しく土を用意する場合は、赤玉土などの基本用土に堆肥や腐葉土などの土壌改良剤を混ぜ合わせ、鶏糞や油粕、緩効性化成肥料など肥料を加えます。
一般の草花には、赤玉土5、腐葉土3、バーミキュライト2の配合が無難です。    
これに油粕等の肥料を加えてよく混ぜ、寒風にさらしておきます。

*休眠中に見えて、春の準備は着々です。
すっかり葉を落とした落葉樹、でもよく見ると春に出る芽がちゃんと準備されています。葉を落とした宿根草も、地際には新しい芽が覗いていますし、土の上に芽がまだ出ていない秋植えの球根でも、地中では根が元気に伸び出しています。
春からの命が輝けるものであるように、それぞれに適した剪定や施肥、植え替えなどの作業を怠らないようにしましょう。

クレマチスの植付け
草花の苗では、寒さに強いものから植付けが始まります。
カンパニュラ、アスチルベ、ギボウシ、モナルダ、フウロソウ、オダマキなど。
なかでも2月の植付けのメインといえるのはクレマチス。
2~3月はまだ芽が動き始める前なので、最適なのです。
植付け時はまだ葉もなくて、細い枯れ枝ばかりなのですが、品種によっては5月頃から花が楽しめますよ。
クレマチスには一季咲き、二季咲き、四季咲き等いろいろな品種があり、また一季咲きの場合も開花期は早春、晩春、初夏、晩夏、冬などに分かれます。
1つのフェンスに上手に2、3種を組み合わせると、ほぼ年間を通して開花します。

植付け場所は日当たりの良いところほど花が多くなります。なるべく午前中によく日のあたる場所を選びましょう。苗は小さく見えていも、つるが2~3mに伸びるので、根も十分に伸びられるように植え場所を整えます。
植え穴は50cmほど深めに掘り下げ、掘り土に腐葉土を5リットル、苦土石灰と緩効性肥料を50gぐらいずつ混ぜて穴の中に7割ほど埋め戻します。その植えに肥料の入っていない土を少しのせて、ポットから抜いた苗の根の一番下のほうを少しほぐすように広げて植え付けます。その際、株の一番下の芽が土をかぶるくらい深植えするのがコツです。植付け後は十分に水をやり、支柱をたててつるを誘引しておきます。

落葉果樹の植付けと剪定

温かい地域から植付けできます。ブルーベリーや木いちご類、リンゴ、ザクロ、さくらんぼ、キウイ、イチジク、ブドウ、スグリ類などは寒さにも強くおすすめです。
 
また、剪定も2月のなるべく早い時期までに行います。果樹は大きくなるものが多いので、場所がない場合はこの時期の剪定によりボリュームを押さえることができます。また内側に向いた枝や混み合った枝があるとお互いに日当たりや風通しを阻害して病虫害のもとになりやすいので、剪定により整えます。
基本は、外にむいて伸びる芽がある場所の8~10ミリ上を斜めに、鋭利な剪定バサミでスパッと切ること。太い枝を落とす場合は枝の付け根から、その枝のついている幹にまっすぐに切り落とします。また、切り口には癒合剤を塗っておくと枯れこみを防ぐことができます。

落葉果樹の挿し木

剪定で切り落とした枝を使って挿し木もためしてみて下さい。
切り口を1時間ほど水につけて吸水させ、鹿沼土や赤玉土などを入れた清潔な容器に斜めに挿しておきます。水を切らさないように管理すればやがて根が出てきます。イチゴケースなど透明な容器を使うと、発根の状態も確認できます。
ブルーベリーはこの方法でたくさん苗が増やせますよ。また果樹に限らず、落葉性の花木類も同様に挿し木の適期です。