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知っておきたい樹木の知識1

春の草花のカタログや雑誌を見ながら、そろそろ庭をいじりたくなる頃です。
庭のプランする前に、簡単に樹木について勉強しておきましょう。

この時期、杉花粉症が話題となりますが、植物は二酸化炭素を取り入れて酸素を供給してくれるので、本質的には人間にとって悪い木というのはないはずです。
大気汚染などにより樹勢が弱り、子孫を残そうと必死に多くの花粉を出しているわけですから、環境破壊への警告とも受け取れます。

樹木選びには回りの環境、気温、風、雨、日照、土質等々考えなくてはいけない要素がいろいろあります。
また人間と同じで、品種ごとに性質も違います。
これらのことが、庭のデザインと大きくかかわってきます。

まず、常緑樹と落葉樹、陽樹と陰樹との違いについて。

常緑樹は、1年中葉が茂っている樹、落葉樹は冬に葉が落ちてしまう樹です。
常緑とはいえ、新芽の伸びる4~6月は古い葉がさかんに落ちます。
常緑樹にも葉の新旧交代は起こっているのです。

陽樹は、日当たりの良い場所で生育する樹ですが、木漏れ日程度の日差ししか当たらなくても生育できる樹が多いです。
陰樹は、日の当たらない陰地でも生育する樹です。一般住宅の庭では、ほとんど日差しを受けない場所や軒下に植栽しなければならない場合がよくあります。アオキ、アセビ、エゴノキ、カクレミノ、クロモジ、サザンカ、シャラ、ジンチョウゲ、ヤマモミジ等、陽樹より種類が少ない陰樹を覚えておけば、かなりの日陰でも充分育成できるし、日当たりのいい南側に植えて葉焼け
してしまうという失敗をしなくてすみます。

樹を知ることが心地良い庭のデザインへの第一歩ではないでしょうか。
しばらくは、樹木の勉強をしていきたいと思います。