11月の草花のお手入れ
11月の草花と管理
長い間、花を咲かせてくれたベゴニアやペチュニア、ゼラニウム、ミニバラなどは、そろそろ冬から早春を飾るパンジーなどとバトンタッチ。晩秋の庭を彩ったクジャクアスター、シュウメイギク、ペンタス、コギク、ツワブキなどもそろそろ終わり。勤労感謝の日あたりを目安に、寒さに弱い草花は鉢植えは室内に取り込んでやりましょう。
ただ、この時期は花芽を形成するのに大事な時期のものがあります。寒さに弱いものでもあまり急いで取りこむと、花が咲かないことがあるので、注意が必要です。
- 置き場:別項参照
- 水やり:気温が低くなるとともに鉢植えが乾きにくくなります。低温期の過湿は根ぐされしやすいので、土の表面が乾ききるまで待って、朝のうちにたっぷりやるようにします。
- 施肥:水と同様、生育が緩慢になっている低温期には肥料の与え過ぎも根を傷めやすいので、肥料は花を咲かせ続けているものだけに止めましょう。 花の咲いているものでもガーベラ、シャコバサボテン、ゼラニュウム、ポインセチア、ミニバラなどは施肥はしません。
来年に向けての、秋の花壇の整理
花のおわった1年草(コスモスなど)は早めに抜き取ります。庭植えしている多年草で、寒さに弱いもの(アメリカンブルー、ペンタスなど)は鉢上げして取り込みましょう(別項参照)
宿根草(ホトトギス、キンミズヒキ、シュウメイギク、クジャクアスターなど)は花が終わったなら花がらを取って実をつけないようにして、速効性化成肥料を与えておきます(お礼肥え)。
花が終わったからといって葉や茎をすぐに切ってはいけません。翌年の新芽を作るのに大事な時期です。切るのはすっかり葉が枯れてから。茎を根元で短く切り、マルチングして乾燥防止と防寒にします。
春の花壇の苗、冬を飾る草花を植えましょう
冬の花壇の主役はハボタン。縁取りにシロタエギクなどを植えてハボタンの色を際立たせるときれいです。また、最近は春の花が10月~12月に多種出回るようになりました。パンジーやビオラ、プリムラ、スイートアリッサムなどなど…。ベランダなどの日だまりや軒下で霜に当てなければ冬中咲かせることもできるほどです。
9~10月にまいたリナリア、アイスランドポピーなどの1年草の苗の定植は11月の半ば頃までが適期です。
寒さに弱い鉢花を室内へ
ベゴニア・センパフローレンス、エラチオール・ベゴニア、木立ちベゴニア、四季咲きカーネーション、アメリカンブルー、プリムラポリアンサ、ポインセチアなどは、夜間の気温が10℃以下になる下旬には鉢植えを室内にいれ、日当たりのよい窓際に置きます。
このときに大切なのが、病気や害虫を室内に持ち込まないことです。室内は温度湿度ともに病害虫にもピッタリですから、病害虫が周りに広がりやすいのです。予め駆除しておきましょう。
鉢はよく点検し、ナメクジやダンゴムシを取り除き、鉢もきれいにふきましょう。鉢の中に枯れ葉や花がらが落ちていたら、全部取り除きます。これらはうどんこ病、灰色カビ病の発生源になります。
病害虫の防除
室内に入れる前に、次の病害虫は防除を済ましておきましょう。
- アブラムシ:オルトランなど浸透移行性粒剤を土にまく
- ハダニ:ケルセン、モレスタン、オサダンなどダニ専用剤を交代交代に何度も散布する。
- カイガラムシ:アクテリック、スプラサイド乳剤を葉の裏、付け根、根元に度々かける。手でこそげ取る
- 灰色カビ病:ベンレート、トップジンMなどを散布する花がら、枯葉をキチンと処分する。