栽培ガイド

観葉植物:チランジア(エアプランツ)



エアプランツと呼ばれる、根がほとんどない観葉植物。アナナス科のチランジア属の総称です。コロンところがっているだけなのに生きているという、不思議な植物です。



品種が豊富で、姿のおもしろさ、アレンジの自由さなど魅力がいっぱい。土が要らないから好きな場所に置けて、オブジェとしても楽しめます。管理のコツさえ知っていれば手間がかからず、小型の観葉植物としてイチオシなので、詳しくご紹介しますね。

そもそもは南米原産で岩や木の幹について成長する植物です。砂漠地帯からジャングル、海岸近くから標高3000mまでと生育環境はさまざまなのですが、日本で紹介されている品種の多くは、朝晩濃い霧がたちこめ、数週間に一度洪水がおき水に浸かる場所で育つのだそうです。なので、水やりの方法がユニーク。霧吹きで水をかける「ミスティング」と、水の入ったバケツに数時間つける「ソーキング」を品種に合う頻度で行います。週に1~2回程度ですから覚えてしまえば簡単ですよ。


ころがっているだけでも、光合成や水、空気中の塵から養分を採っているのだそうです。肥料をやれば早く成長しますが、なくても問題ナシ。

水や栄養分を取りこむのは株の上部で、根は何かに絡んで株を固定するだけです。土に植えこんでも意味が無く、かえって腐ってしまいますからご注意を!

育てる環境は、乾燥気味で明るい部屋がベスト。戸外なら風通しの良い半日陰です。冬は室内におくこと。これで大抵の品種は元気に育ちます。マンションのリビングルームなんて最適な環境ですよね。どんどん成長し、子株でふえて、ときにはきれいな花を咲かせます。飾り方は自由自在。ワイングラスやお皿に入れてテーブルに置いたり、リースにからませて壁にかけたり。ワイヤやボンドで固定することもできます。岩や流木、貝殻など、自然素材とチランジア数種類をとりあわせたり。いろんなアレンジが楽しめます。