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季節の寄せ植え~立性ローズマリーを使って~

今回から新しいシリーズとして、素材や季節に合わせた寄せ植えプランをご紹介していきます。グリーンコーディネーターで、店舗やモデルハウスなどの寄せ植えなどを長年経験している、園芸ネットの熟練スタッフがおすすめする、美しくてメンテナンスが楽な寄せ植えシリーズです。ぜひお試しくださいね。

今回は表と裏がある植え方です。壁際やL字のような角に置く寄せ植えは、常に一方向からの観賞する形になりますね。植物は光の当たる方向へ向きを変えるので、置き場所は寄せ植えの前面に日が当たる方向を選びます。

まず、寄せ植えの芯になるものを選びますが、上に伸びるものや、全体のメインになるものがふさわしいので、常緑の立性ローズマリーの大株はその意味でぴったりです。

8号(直径約24cm)の鉢に鉢底ネットを敷き、鉢底土や赤玉土の大玉を4分の1ほど入れ、その上に培養土を鉢の半分位まで入れます。元肥として小粒の緩効性肥料を少量混ぜても良いのですが、草花用に配合されている培養土なら不要です。あまり肥料過多になってしまうと、かえって花がつかなくなります。そもそも花をつけるということは、自分の命が危うくなったとき。子孫を残して自分の種族を残そうとするので、あまり過保護にすると成長ばかりしてしまい花芽がつかないのです。

まず、芯となるローズマリーを植え付けます。植物自体にも育った環境などにより表や裏などがありますので、見た感じこの辺を表に見せたいな、と思う面を正面にしてその真後ろが鉢の中心部より縁側にくるように植える位置を決めます。

通常は根鉢を少し崩しますが、冬季は崩さずに植えてください。株を置いたら根鉢の周囲に土を加え、動かないように固定します。

手前には、芯になる植物の半分から3分の1の草丈になるものと、垂れ下がったり這うタイプの植物を植えると全体のバランスが取れ、まとまりのある寄せ植えになります。

中心が乾燥気味を好むローズマリーなので、組み合わせる植物は、同じように乾燥気味の環境で管理できる植物をご紹介します。

ローズマリーの半分から3分の1になる立性の植物は、一年草や球根植物にして季節ごとに植え替え、雰囲気を変えてみても良いですね。おすすめはパンジー、ビオラ、ノースポール(クリサンセマム)、キンセンカ、フェリシア、シロタエギク、ストック、デージーなどです。多年草でしたらゼラニウム類、特にハーブゼラニウム(センテッドゼラニウム)がおすすめ。香りを楽しめ、葉の形も色々で、管理も簡単、乾燥にも強いのです。どれも日光が好きなので日当たりのよい場所を選びましょう。

他にはランタナ、ヘーベ、ヒペリカム、アルメリア、ユリオプスデージー、クリサンセマムホスマリエンセ、デモルホセカ、ゲラニウムなども適してます。

葉色を楽しむものも候補になります。ツルマサキ(色々なタイプがあります)、セダム類(多肉質でシルバーでピンクの花もかわいいミセバヤなども)、サントリーナ、カレックス、ツリージャーマンダーなどがおすすめです。

最後に、垂れ下がったり這うタイプの植物ですが、これもいろいろなバリエーションから選ぶことができます。カロライナジャスミン、ソケイ(ハゴロモジャスミンなど)、セイヨウイワナンテン、シバザクラ、タイム類、リオスペルマム、ヘデラ類、ビンカ、エリゲロン、セダム類などがよいでしょう。
また、芯にする植物にはローズマリーの他に、ゲッケイジュ、フェイジョア、オリーブ、ブラシノキ、ストロベリーグアバ、ニューサイランのようなものも利用できます。

後々なじんでいきますが、これらを植えるときにはやや正面側(手前)にそして放射状になるように傾けて植え込んであげるだけで自然な感じになり、たった今植えたばかりのぎこちなさがなくなります。
鉢もさまざまなデザインがありますので、いろいろな組み合わせでオリジナリティあふれる寄せ植えを楽しんでくださいね。