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忌避植物

虫除け、ハトよけなどの効果のある植物を忌避植物と呼びます。
殺虫剤などの薬剤に比べて効果はマイルドですが、薬にはなるべくたよりたくない、という方には好評で、鑑賞をかねてよく植えられるようになりました。
どんなものが何に効果があるのか、少しご紹介してみます。

○蚊よけ
これからの季節は、お庭に出るたびに蚊に襲われてつらいですよね。
ニオイゼラニウムの仲間で蚊が匂いを嫌う植物があり、蚊連草などという名前で販売されています。年々、少しずつ品種改良されているようで、効果も高まってきているとか。蚊の出やすい場所に何株か植えておくと効果的です。



○ハエよけ、アリよけ
園芸ネットが苗を取り寄せているハーブの生産者さんのイチオシはタンジーです。農家ばかりの地域で堆肥を使うため、周辺にハエが多いそうですが、タンジーを家のまわりに植えておくとハエが入ってこないとか。また、アリも入ってきません。
タンジーを干したものでも同じ虫よけ効果があり、洋服たんすに入れたり、カーペットの下に敷くとノミよけにもなります。
また、ハエはローズゼラニウムの香りも苦手なので、ハエが入ってきやすい窓の下やベランダに植えると効果があると言われています。ありよけにはペニーロイヤルミント!



○ハトよけ
体を傷つけるものが嫌いとされているハトはバラのトゲが苦手。
バラの植えてある場所には近づきません。
また、バラの香りがするローズゼラニウムを代用すると、1年を通してハトよけの効果が期待できる、とNHKの番組で報道されて以来、ローズゼラニウムは大人気です。



○ゴキブリよけ
ゴキブリは、タイムの香りが苦手です。タイムの精油をコットンに垂らし、ゴキブリがよく出る場所におくと効果があります。
タイムの生葉を置いてもゴキブリが出にくくなるそうです。
またゴキブリの殺虫剤としては、除虫菊(ピレスラム)が有効。
人体には全く害のない殺虫剤として昔から利用されてきたハーブです。園芸用の赤花種、黄花種もありますが、除虫効果があるのは白花種です。花を摘み取り乾燥させ、砕いて粉末にし、同量のアルコールとよく混ぜて保存します。
使用の際は、水で希釈してゴキブリの通り道にまきます。

○ルー(ヘンルーダ)
香りが強く、お庭のよろず害虫よけやハエよけになります。
乾燥枝を食品棚や洋服だんすに吊るすと虫とハエよけになります。
葉も花もかわいいので、お庭や鉢植えに1株植えるのもおすすめです。

○ワームウッド
見た目はヨモギにそっくり。ルーと同じく、乾燥葉を洋服たんすなどにいれて虫よけにします。

○ペニーロイヤルミント
猫や犬のノミとりハーブとして有名。乾燥葉をサシェに入れたり、猫や犬の首輪に編みこんで利用します。カメムシを寄せ付けない効果があると言わており、稲作農家に利用されています。バラ愛好家の高木絢子先生も、バラの根元のマルチング用植物として利用されているとか。