栽培ガイド

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6月の果樹のお手入れ

○6月の果樹とその管理

冬から春にかけて花の咲いたものでは、6月が収獲の季節、というのがたくさんあります。さて、今年の成果は? 楽しみですね。挿し木がうまくいく季節ですから、お気に入りのを増やしてみましょう。

こうしたお楽しみとともに、6月は苦労の月でもあります。長雨に当たったり高温多湿のために、病虫害が出たりしやすいので、よーく観察して、病虫害の兆候があったら、すぐに対処しましょう。どんどん伸びるつる性の果樹は剪定をして、日が当たりやすいように。夏の猛暑の前に体力をつけ、よい環境にしてあげることです。

鉢植えの水やりは、表土が乾いたら。地植えはとくに必要ありません。肥料も特に必要ありません。


○雨よけを     

梅雨の長雨が嫌いなのは、人間だけではありません。とくに、サクランボやブドウ、レモンなどは雨にあたると病虫害がでやすいので、ビニールシートなどで雨よけのおおいをかけてあげましょう。でも、風通しは悪くならないようにしてください。


○挿し木で増やしましょう

キウイ、グミ、イチジク、ユスラウメ、レモンなどでは、今年出てきた新しい枝で挿し木ができます(緑枝挿し)。今どんどん伸びているものでなく、伸びが止まった枝を、10cmほどの長さに切って、挿し穂にします。挿した後、ビニール袋などで密閉して管理するとうまくいくます。 


○ブドウの摘房、摘粒     

小さな粒ができてきて、立派なブドウの顔になってきましたね。たくさんついた房はもったいないようですが、1枝に1房程度になるよう、房の数を調整します。残すのは、病虫害におかされていない、生長のよいもの。デラウエアなどの小粒種で1房80粒、大粒の巨峰などでは30~40粒程度ついているのがちょうどよい房です(摘房)。

果粒がアズキ大のころに、粒が多かったり込み合っているなら、内側に引っ込んだのや小さい粒をねじりながら取り除いて、粒の数を調整しておきましょう(摘粒)。  


○ウメ、ビワ、サクランボ…早くも収獲の季節

ウメ、アンズ、サクランボ、グミ、ビワ、フサスグリ、ヤマモモなどが収獲期を迎えます。それぞれに適期が異なりますから、程よい頃を見計らって時期を逃がさないように。

ヤマモモやグミ、サクランボは熟すと雨に弱いので、早目に。ウメは梅酒、梅ジュース、梅干…と、加工の用途で収獲の時期が異なりますから、それぞれにあわせて時期を決めます。


○鉢植えかんきつ類の植え替え、植えつけ

一般的には3月に行いますが、鉢植えは梅雨の今時分にもできます。寒さに弱い品種や寒い地方でも、鉢植えなら室内に取り込めるので冬も心配いりませんし、身近にかんきつ類の花や実を観賞できるのが、魅力です。かんきつ類の花の香りはすばらしいですよ。かんきつ類の鉢植えには、大きめの鉢を準備しましょう。根鉢を3分の1ほど崩して、長い根は切り、水はけのよい土で植えつけてください。