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8月の草花のお手入れ

8月の草花と管理のポイント


都市温暖化で、東京でも夏の間、熱帯夜が40日もあるそうです。
昼の暑さは仕方ないとしても、夜温度が下がらないのが暑さに 弱い植物には大敵なのです。
8月は、ちょっとした管理のミスから、せっかく大きく育った 植物を枯らすことがよくあります。
この時期は過湿も乾燥も植物に与えるダメージが大きいので、 水はけをよくすることと同時に、土の状態を確かめ、適切な 水やりを心がけてください。
夕方に打ち水をするなど、夜間気温を下げる工夫もしましょう。

水やり:
必ず涼しい朝か夕方に行いましょう。
日中にしおれてきた鉢植えは、日陰に入れて水やり。
夜も暑いベランダでは、朝が原則です。夕方は乾きすぎたものだけに止めてください。

肥 料:
アサガオや、ベゴニアやペチュニア、ゼラニウムなど夏の間もずっと咲き続けるものには10日に1回、 薄め(1000~2000倍)の液肥を水代わりに与えます。
絶対にこくしないように。
花が終わったものや、暑さに弱く、夏の間は花をやすむものは肥料は控えます。


○弱った株の整理

暑さなどで枯れた植物や、弱った株、徒長した株は抜き取ります。
もちろん、ついでに雑草も抜きましょう。
こうした植物をそのままにしておくと、病気の原因になったり、害虫の発生源になり、他の元気な植物の生育を妨げることにもなります。
株を抜いたあとですが、真夏はハナスベリヒユなどの暑さに強いものでないと、植えつけても生育が悪いので、少し涼しくなってから秋の草花を植えて補充するようにしましょう。
少しさびしくても、風通しがよくて、夏越しにはふさわしいのです。

○切り戻し、花がらつみ      

サルビアやマリーゴールド、ニチニチソウ、ゼラニウム、ペチュニア、インパチェンスなどの草花が茂ってきたら、切り戻しをしましょう。
枝葉がこみあっていたら、枝すかしもしておきます。
そのままにしておくと、むれて茎や葉がくさったり、日の当たらないところの葉が落ちてしまいます。
下葉が落ちてから切ると、かっこうが悪いだけでなく、回復に時間がかかります。
「見事!、もうちょっと楽しみたいな」、そう思ったときが切り時です。

大切なことは元気な葉を残した位置で切ることです。
その後の回復が早くなります。
また、成長促進のために、速効性の液体の化成肥料を薄くして与えます。
こうしておけば、一段と花の色が鮮やかになって秋にも咲きつづけます。


○7月にまいた苗のポット上げ    

7月にタネをまいたサルビアやジニアなどは、1ヶ月もすると本葉4,5枚になります。高温の季節で成長が早く、放っておくといじけて生育が悪くなったり、そのまま大きくならないこともあるので、早めにポットに移します。
前日にたっぷりと水やりし、土を十分に湿らせておくことが、暑さで弱らせないコツです。


○夏の病害虫対策 

高温で乾燥した天気が続くとハダニ、アザミウマ、コナジラミ、グンバイムシなどが発生しやすくなります。
また、コガネムシは成虫、幼虫ともに大敵です。
ハダニ、アザミウマについては7月に詳しく説明しましたので、今月はコナジラミとコガネムシの対策をみてみましょう。

コナジラミ:
ハダニと同じように葉裏について汁を吸い、葉が白っぽくカスリ状になります。コナジラミは葉に触れると、白い粉のような成虫が飛び立つので区別がつきます。
葉裏に産卵して葉を汚し、すす病を併発しますし、なかなか根治が難しいので、アベストガード粒剤を株もとにまいて予防したり、何度もアクテリック乳剤などをかけて退治しましょう。
もちろん、虫のついた葉は取り除いておきます。

コガネムシ
コガネムシは金持ちだ♪・・。
玉虫色の羽もきれいなコガネムシが、親子ともども植物の大敵だなんて! 
網戸なんかにブーンと飛んできたら要注意です。
成虫は葉を網の目のごとく食べ尽くしますし、地中に産んだ卵からかえった幼虫が根を食べて、大きな株もノックダウン。
成虫は捕まえて処分しますが、幼虫にはダイアジノン(乳剤・粒剤)を土中にまいて防除しましょう。