栽培ガイド

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10月の球根の管理

1. 10月の球根類:秋植え球根は植え付けの季節

春植え:
ダリアは色鮮やかになって咲きつづけます。忘れず花がらとりをして長く花を楽しみましょう。
グラジオラスやカラー、グロリオサは葉が黄色くなれば水やりを止め、堀上げます。
凍らない場所で鉢に植えたまま保存しても構いません。

秋植え:
植え付けの適期です。
植え付け時期はだいたいが10月に入ってからですが、あまり早いと温度が高くて球根が腐るので涼しくなるのを見極めてからにしましょう。
ムスカリやヒヤシンスなどは少し時期を遅くしたほうが、葉だけ茂ったりしないでよいようです。


2. 春植え球根の堀上げ後の管理

カラーとグラジオラスは乾燥保存です。グラジオラスは室内で凍らないようにして、カラーは3~5℃で保存します。
グロリオサは乾いたバーミュキュライトの中に入れ保存しましょう。


3. よい花はよい球根選びから

秋植え球根の多くは、植えつける前から球根の中に花芽ができています。よい花が咲くかどうかは球根次第なのです。
同じ種類なら形が整っていてふっくらし、大きく重いものがよく、表面に傷や病気で斑紋があるようなものは避けます。

<用 土>
球根に養分を蓄えているので、肥料はそれほどいりません。
市販の培養土に腐葉土や堆肥を混ぜて水はけよくしておくとよいでしょう。ヒヤシンスなどのように弱アルカリを好むものは苦土石灰で酸度調整をします。


4. 花壇への植えつけ

<植え付け深さ>
球根の高さの3倍が目安。寒地や乾燥しがちのところはやや深め。
ユリやフリチラリアは球根の上に根が出るので、球根の4~5倍の深さに植えるのがポイントです。

<植え付け間隔>
球根の径の2~3倍が目安。葉の茂り具合や花の大きさや分量などを考慮して調整しましょう。千鳥状に植えると効果的です。


5. 鉢植え

<植え付け深さ>
球根の先が少し出るくらいの浅植えが原則です。
ユリやフリチラリアは深鉢に植え、生育に応じて増し土します。

<植えつけ間隔>
球根の大きさで鉢の大きさや植え付け数が決まりますが、密に植えるほうが見栄えがします。


6. フリージアの注意点

秋に植える球根類の原生地はほとんどが地中海沿岸で、これらは寒さの心配はないのですが、フリージアなどの南アフリカ原生のものは、冬の前に葉を出し、やや耐寒性に劣るので防寒が必要です。
また、フリージアは比較的病気にかかりやすいので、植えつける前に球根をベンレートの1000倍液に1時間浸します。
この時浮き上がった球根は取り除きましょう。
土は鉢の3分の2程度と少なめに入れて、球根の数は5号鉢に10球程度とし、球根に1cmほど土をかぶせます。そして、葉が出て倒れるほどになったときに増し土をします。
フリージアも1ヶ月~1ヶ月半は10℃の低温に当たらないと花が咲きません。あまり早くから防寒をしないようにしましょう。


7. アネモネ、ラナンキュラスの植え付けの注意点

この2種は植え付けの前に少しづつ吸水させてから、植えつけることがポイントです。植えつけて急に水をやると球根が裂けてしまうのです。
方法は予めバーミュキュライトに吸水させておいて、ここへ半分の深さに球根を埋めて1晩おいたあと、予め吸水させた培養土に植えつけるのです。植えつけ後はビニールで覆い、発芽したら
ビニールを外して水やりを開始します。
なお、アネモネはとがった方を下にして植えつけます。


8. 水栽培の植えつけは遅めに

クロッカスやヒヤシンスを水栽培する場合は、地植えや鉢植えよりも遅くなってから(10月下旬以降)植えつけるほうが、腐ったりせずスムースに生育します。