栽培ガイド

6月の作業 常緑樹の植え替え 病虫害対策 挿し木

常緑樹の植え替え
新芽の伸びが止まり、葉や茎が固まったら植え替えできます。6月は暑すぎないし、湿度が高いので適期なのです。
鉢替え・土替えや移植はこの時期に、根を乾燥させないよう手早く行いましょう。
ただし、新芽が伸びている間は絶対に避けること。芽の伸びと根の伸びはほぼ同時なので、新しい根が出はじめたところで
周囲の土を動かすと、まだ軟らかな根が傷ついて大きなダメージになります。また、開花中や結実中の品種も避けてください。

病虫害対策
病気や害虫が頻発する時期ですよね。こまめに見回って、早めの対策をしましょう。気温が高くなり、湿気も多いと植物は盛んに成長し、混み合ってきます。風通しの悪い場所からうどん粉病などが発生し、アブラムシもつきやすくなります。鉢植えなら風通しのよい場所に置くか、花台を使って高くすると効果的。また差し支えないものなら間引いて株数を減らしたり、枝透かしをするといいですよ。
病気対策は予防が一番です。病気が出てなくても、この時期は10日に1回くらいは予防薬を散布するのがベスト。そして病気が出てしまったら、その部分の茎葉はただちに切り取って焼却するか、ごみとして出すこと。これで案外治まることが多いのです。
周囲に菌を残さないのが大切です。
また虫は簡単には見つけにくいものも多いですが、ちょっとしたサインで判別できます。
ハダニやコナジラミは葉の裏につきやすいので裏を観察すること。
苗が根元から切られた場合は土の中に根切り虫がいる可能性があります。(お留守の間に新芽の好きな鳥が食べに来ていることもありますが…)
葉が食害されているのに虫がいない、といった場合はナメクジかヨトウムシの可能性が高いです。
ナメクジは日中は鉢の底や石の裏に潜んでいて、夜葉を食べます。鉢をひっくりかえしてみましょう。
また、夜9時過ぎに懐中電灯で見回ると、いっぱい虫が見つかりますよ。犯人が見つからない…といった場合はぜひ試してください。

挿し木
湿度の高い季節は挿し木のベストシーズンです。特に常緑樹、ローズマリーやセージ、ラベンダーなどのハーブ類、クレマチスも殆どこの時期が最適。挿し床としては、イチゴパックや小さな鉢に赤玉土、川砂やさし芽用の土を入れ、よく湿らせて使います。肥料分や病原菌のない土を使うのがコツです。枝を切ったら水を入れたコップにさし、1~2時間水揚げしてから用土にさします。穴をあけたビニールをかけると乾燥防止になりますが、湿度の高いこの時期ならなくても大丈夫な場合が多いです。風があたらない半日陰に置き、2週間くらいすれば根が出てきますよ。