栽培ガイド

最終更新日:2024/06/14

日陰の庭におすすめのカラーリーフ


草花が育ちにくい日陰の庭ですが、日照が足りなくてもきれいに育つカラーリーフを活用すれば、美しく心地よい景観をつくることができます。半日陰から日陰で育つ丈夫な植物をピックアップします。

ヒューケラ(つぼさんご)


常緑性で周年きれいな葉が楽しめる多年草です。多数の品種があり、幅広の葉はカラフルで、緑、黒、ライム、赤、オレンジなど、花にも負けない多彩さがあります。株はこんもりまとまり、初夏に咲く小さな花もきれいです。耐寒性・耐暑性も強く育てやすいです。またヒューケレラはヒューケラとティアレラの交配種で、葉に切れ込みが入り花の形も異なりますが、同様の性質です。



ホスタ(ギボウシ)


日本の野山にも自生する多年草。ヨーロッパで品種改良が進み、何百種もの品種があります。白やクリームの斑入り葉、ブルー系の葉のもの、黄金葉など多彩です。また小鉢に向く小型や小葉タイプから、株張1m以上になる大型品種までサイズもいろいろです。冬は地上部が枯れますが、春の芽出し時から初夏までの葉色が美しく、涼し気な花を咲かせますます。半日陰のじめじめした場所でも元気に育ちます。



ツワブキ


海岸沿いなどに自生する革質の大きな葉をもつ常緑多年草で、蕗の仲間です。深緑色の丸葉の基本種「青葉」や白斑入りの「浮雲錦」、星斑の「天星」は造園や壁面緑化の定番。非常に強健で、かなり暗い場所にも耐えます。江戸時代に品種改良が進み、覆輪斑、星斑、縮葉など多彩な園芸種が生まれ、現在も古典園芸植物として愛好されています。園芸種は希少ですが、品種ごと・季節ごとに茎葉が変化する「芸」を楽しむのもおすすめです。



シダ類


樹林の下や岩陰に生育するシダ類は日陰に強いものが多いです。オシダ、ジュウモンジシダ、リョウメンシダ、ベニシダ、オニヤブソテツ、ヒトツバ、タニワタリ、クサソテツ、アシリウム・ニポニカム(ニシキシダ)、クジャクシダなど。クサソテツは春の山菜コゴミ、オニヤブソテツやタニワタリは常緑性です。いずれも強健で、造園材料や観葉植物としてよく流通します。



カレックス・オシメンシスの改良種


日本のスゲやオオシマカンスゲをもとに、ヨーロッパで改良されたカレックス類が急速に広まっています。細い葉を茂らせるこんもりした姿が美しく、また暑さ・寒さや乾燥にも強く強健でよく育ち、日陰の庭造りには欠かせない素材です。約2000種あると言われますが、中でも普及しているのがエバーゴールド、エヴァリロ、エベレストなど。常緑性です。



ヤブラン


日本各地の林床に自生する多年草で古くから庭の下草として植えられています。革質の葉は上記のカレックス類よりやや幅広で厚みがあります。春に芽を出し、美しい葉を茂らせ、ムスカリのような花を咲かせます。病虫害がほとんどなく強健です。最も一般的なのは白斑が美しい斑入りヤブランで、青紫の花を咲かせます。同様に造園によく使われるノシランより小型で扱いやすいです。

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