栽培ガイド

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ガーデン・デザイン  ~庭土の素顔を知ろう~

ガーデンデザイナーさんは、お庭の設計・施工のプロであり、植物の知識や栽培経験も豊富で、まさに知恵の宝庫。
今回は、SOYぷらんの 越智さんに寄稿していただきました。

庭のプランをする前に、まず穴掘りから始めましょう。
新居を購入したり、あらたに土地を買って家を建てたり、何十年も住んでいた家を壊して新築したりしてホット一息つくと、楽しみはいよいよ庭つくりへと期待が膨らみます。
また、気持のいい季節になると今までの庭をリフォームしたいな、と思い始めたりしませんか。
そんな時、一番大切なのは、庭のプランより、庭土の素顔を知ることです。

草花を植えるだけなら、20~30cmほって、苗を植えればいいのですが、樹木はそうはいきません。
60~70cm、大きい木ですと、1mちかく掘らなければいけません。
特に新築の場合、20~30cmは、化粧土といって、土地によって違いますが、きれいな土を盛り土します。
かわいい草花を植えただけで安心しないで、がんばってさらに深く50cm位は掘って見てください。すると、中から建設残材がごそごそ出てくることがあります。
コンクリートの大きな破片、雨樋の朽ちたもの、建築工事で残った金具類全部、工事のときに飲んだであろう、空き缶、空き瓶の数々。家を立て替えた場合は、まえの家の基礎を、庭部分にそのまま残してあったりと、私たちが庭の工事をしていて出会ったハプニングは、いろいろあります。
コンクリートは、何十年も土の中にあると、酸化してどんどん土が劣化していきます。何度植えても枯れてしまう、水はけが悪くていつもじめじめしている等、何か問題がある場合は、土の素顔を知ることです。
素顔が美しければ、健康な土といえます。
庭をデザインすることから見れば、とても地味な作業ですが、長い目でみれば我が家の大切な土だけでなく、家族が健康に、気持ちよく暮らしていける第一歩ではないでしょうか。