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ケイ酸塩白土を活用しましょう

ケイ酸塩白土ってご存知ですか?白い粉末、または細かいカケラ状の土のようなもので、「ソフトシリカ」「ブロックシリコ」といった商品名で販売され、ハイドロカルチャーや球根の水栽培などの根腐れ防止剤として知られていますね。
私はこれを水栽培に限らず、花・ハーブ・野菜など、どんな植物の栽培にも「おまじない」のように少しずつ使っています。
植物を失敗なく育てるのに、ずいぶん助けになるので、おすすめですよ。

ケイ酸塩白土は天然の多孔質の粘土です。ちょっと難しい説明ですが、イオン交換作用を持つため水中の雑菌や不良物質を吸着し、逆に16種もの豊富なミネラルを水中に放出するそうです。だから水が腐りにくくなるんですね。また、リンなど根が吸収しにくい養分を分解して吸収しやすくしたり、光合成を助ける、土壌消毒してくれる、植物の生長を助ける、などさまざまな効果があります。
これを土に入れるとミネラルバランスがよくなるので、連作障害をおさえる効果もあります。
自然のものなので人畜無害、というのもうれしい点です。肥料ではないので、肥料焼けの心配もしなくていいですし。

使い方ですが、まず基本は種まきや苗の植付け、鉢底土や培養土、畑の土に直接混ぜておきます。
特にポット苗を寄せ植えなどで植え替えるとき、根が回ってしまったものは外側の根を取り除くのですが、その際に粉状のケイ酸塩白土を根によくまぶしておくと、根腐れ防止になり、早く根がつくので安心です。
それから花つき・実付きが悪いとか、この株元気がないな~と思った時には、根元の土の上に置いてたっぷり水やりします。
あるいは、水に粉末のものをとかして水遣りしてもいいです。
さらに、プランターの古土の再生。腐葉土といっしょに混ぜ込むと、またやわらかい土に戻って使えるようになります。清菌作用があるので、病気も出にくく安心です。
最も効果を発揮するのは挿し木・さし芽のとき。せっかく挿し木しても、うまく根が出なかったり根が出る途中で腐ってしまったり…といった経験はありませんか?挿し木は暖かい季節に行うことがおおいですし、発根させるためには湿度を保つ必要があるから、なかなかバランスが難しいですよね。ケイ酸塩白土を挿し穂の切り口にまぶしておくと、これが防げるのでしっかり根を出してくれます。

園芸以外でも、金魚の水槽に入れるといいとか、お風呂に入れると温泉になるとか使い道はいろいろありますが、それはともかく。
来年また植付けや種まきをはじめる時には、ぜひこの「おまじない」をためしてくださいね。