栽培ガイド

最終更新日:2024/04/19

日本みつばちスターターキットの使用方法


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セット内容



    3段式巣箱

    • 上蓋×1
    • 天板×1
    • 重箱×3
    • 枠×2
    • 底板(引き出し式)×1
    • 土台×1

  • みつばち誘引蘭×1
  • 蜜ろう(20~30グラム)×1




1、日本みつばちについて



日本みつばちは東南トウナンアジアから中国チュウゴク、日本に分布ブンプしているトウヨウミツバチの1亜種であり、日本に昔から生息している蜂です。


みつばちと聞いて、ほとんどの人が思い浮かべるのはセイヨウミツバチです。セイヨウミツバチは1年で100キロ近く蜜が取れることもありますが、日本みつばちはいろいろな花から蜜を集め、蜜が取れる時期も年に1回のため、採蜜量が少なく貴重なものとなっています。





面布をつけたところ


性質も西洋みつばちよりも大人しくほとんど刺されることもありません。(ただし、外敵に襲われている時や冬は花も少なく、気が立っているため、刺されることがあります。取扱時は白い服装、面布などの装備をすることをお勧めします。)ただ外敵(スズメバチ)の攻撃や巣の設置場所などに気に入らないことがあると、みんなで相談して(推測ですが)逃げ出してしまいます。



2、設置の時期、設置場所


3月中旬から巣箱の設置を開始します。風の通りがよく(しかし強風は当たらない)、静かで真夏に直射日光が当たらない半日陰が理想です。


巣箱の下にブロックやビールケースなどを置き、その上に風などで倒れないように針金などで固定します。場合によっては波板などでひさしを作ってもよいでしょう。振動が嫌いなのでガタガタしないようにするのがポイントです。


巣箱の横にみつばち誘引蘭を置きます。誘引蘭の花粉(花の中にあります。)が取れてしまうと花がすぐに終わってしまうので、網をかぶせるとよいでしょう。巣箱には蜜ろうを温めて巣門(一番下の蜂が出入りするところと天板に塗りましょう。)


巣箱の設置例その1


巣箱の設置例その2




3、分封群の捕獲

地域によって違いがありますが、3月下旬から6月中旬くらいまでのよく晴れた日に自然巣より分封(巣別れ)が起こります。 その分封群をみつばち誘引蘭を使って捕獲します。(近くに自然巣がない場合や、巣箱の設置場所などで必ず捕獲できるとは限りません。)

誘引蘭に集結した
分封群


巣箱に入り始めた
みつばちその1


巣箱に入り始めた
みつばちその2




4、巣箱の掃除、継箱

分封群が捕獲できたらしばらく様子を見ます。1か月に一度くらい底板を引き出して掃除をするとよいでしょう。梅雨時は雨が巣内に入らないように注意(波板などを箱の上部にかぶせる)しましょう。振動を与えないようにしましょう。巣が大きく成長し、巣盤が底板につきそうにまでなったら重箱を下に継ぎ足しましょう。まず3段の重箱部分を持ち上げ、その下に枠とともに継箱を設置します。3段の重箱を静かにおろして完了です。(継箱はオプションです。)

巣箱の掃除


巣盤の成長を確認


継箱の設置




5、夏の管理

夏はなるべく涼しくするように底板を引き出し、そこを金網だけにして巣内の気温を下げましょう。お盆が明けると天敵のスズメバチが飛来してくることがあります。(刺されないように注意しましょう。)ペットボトルの上部に穴をあけ中にぶどうジュースを入れたトラップを仕掛けて対策をしましょう。

スズメバチ対策その1


スズメバチ対策その2




6、採蜜の時期、仕方

順調に成長した場合、10月頃が採蜜時期です。(場合によっては翌年の6月頃に採蜜する場合もあります。)重箱の上蓋をはずし天板と一段目にマイナスドライバーを差込みすき間を作ります。すき間にワイヤーを差込み天板と巣を切り取ります。同様に一段目と二段目も切り取ります。蜜蓋をはずしてからざるに移します。自然に垂れる蜜をボールなどで受け止めます。さらにキッチンペーパーなどで濾すと(時間がかかります)よりきれいな蜜が取れます。

(1)上蓋を外す


(2)ドライバーを差込む


(3)ワイヤーを用意1


(4)ワイヤーを用意2


(5)天板と重箱の間に
ワイヤーを入れ切取る


(6)重箱の1段目
と2段目も切取る


(7)巣蜜が出現


(8)巣蜜のアップ


(9)巣蜜を重箱から
切り取る


(10)蜜がたっぷり


(11)巣蓋を切り取る


(12)ざるに移して蜜が
垂れるのを待つ


(13)ざるにキッチンペーパー
を敷き、


(14)もう一度ろ過します。


(15)おいしい蜂蜜の
出来上がり



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みつばち誘引蘭の栽培の仕方


置き場所


  • 春 霜が降りなくなったら外に出しましょう。午前中は日の当る場所がベストです。
  • 夏 直射日光が当たらないところに移動させ、なるべく涼しい場所に置きましょう。
  • 秋 霜が降りる頃になったら家の中に取り込みましょう。
  • 冬 レース越しの窓辺などに置きましょう。

水やり


  • 春 暖かい日の午前中にたっぷり。週1度から気温の上昇とともに少しづつ増やしましょう。
  • 夏 朝と夕方にたっぷりあげましょう。
  • 秋 気温の下落とともに少しずつ減らしましょう。
  • 冬 控え目にしましょう。10日に1度で十分です。暖かい日にあげましょう。

肥料


  • 春 油粕などの有機質肥料を月に1度10グラム鉢のふちに置きましょう。
  • 夏 与えません。
  • 秋 油粕などの有機質肥料を月に1度10グラム鉢のふちに置きましょう。
  • 冬 与えません。