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魅力的な緑陰樹

暑い日ざしが照りつける季節、お庭で快適に過ごすには、緑の葉陰が必須です。そこで今回はおすすめの緑陰樹をご紹介します。
狭いスペースやベランダでも、手軽に緑陰を作る方法もご紹介しますので、お庭のない方も参考にしてくださいね。

緑陰樹には、夏は大きく広げた枝に葉をいっぱいつけ、冬は葉を落として日差しを根元に届けてくれる落葉樹が適しています。
モミジ、ジューンベリー、ハナミズキ、ヤマボウシ、カツラやサルスベリなどは、花や実を鑑賞したり、秋の紅葉もあるので四季折々に楽しめておすすめです。

ほかにも、白樺:ジャクモンティーは夏を感じさせてくれる涼しげな白い幹で、好まれる方が多い木。

さらに、ホオノキ、センダン、リョウブ、ヒトツバタゴ、トチノキ(マロニエ)も候補になります。

ベランダなど、露地に植えられない場合は、大きめの鉢やタブを利用しましょう。この場合は鉢やタブの高さがあるので、植え込むものの樹高がそれほど高くなくても立派な樹陰ができます。
エンジェルストランペットもスタンダード状に仕立てると花いっぱいの木陰ができます。


また果樹では、ブルーベリーは葉は密ではありませんが、樹高が2m以上の株立ちになるので、大きな樽に植え込んで高さを出せば下にチェアを置いてちょうどくつろげるようなサイズとなります。
お手元の小さな苗木でも、数年立てば立派に成長しますよ。


狭い場所で、大木になるものは植えられない、という場合は、つるものを夏の間緑陰として利用するのも手軽で面白い方法です。
特につる性の宿根草は成長が早いので、春に植えつければ夏までに頭上を覆うくらい伸びてくれます。
ハツユキカズラ、ビグノニア(カレーの木)、ムベ、ソラナムなどは丈夫で育てやすいですね。

ノウゼンカズラやムベは葉が密に茂るので、オベリスクやアーチを使って好みの高さに仕立てると適度な日陰になります。
ノウゼンカズラは苗のうちはつる状ですが、数年立つと主幹が木質化して半ば自立するようになります。上部にたくさんのつるを横に広げ、花木の樹冠のようになるので、お庭の中央に植えれば緑陰樹風に仕立てることもできます。

また、1本だけしか植えるスペースがない、という場合は、単木(幹が1本のもの)よりも株立ち(幹が根元から数本立ち上がっているもの)タイプの樹木を選んでください。放射状に幹が広がり、葉がカバーするスペースも広くなるので、1株でもかなり大きな緑陰を作ってくれます。

夏の緑陰は人だけでなく、植物にとっても心地よいスペース。強い日差しで弱ってしまう植物は木の根元に移動させると元気に夏越しできますよ。