栽培ガイド

人気No.1花木ハナミズキ


庭に植えたい花木の人気No.1はハナミズキだそうです。
4~5月にピンクや白などきれいな花を木いっぱいに咲かせる花木。新芽と花が美しく、樹形は枝がすいていて葉が茂りすぎることがなく、涼しげな風情があります。花後には赤い実がつき、秋の紅葉もきれい。
鉢植えでも栽培しやすいし、成長が遅く自然に樹形が整うので剪定不要。管理がしやすいことも人気のポイントです。

ハナミズキはミズキ科の落葉高木で、明治末に東京からアメリカに贈られた桜の返礼としてアメリカからやってきました。
花のように見えるのはホウなので、アジサイなどと同じく美しい花が長く楽しめます。姿は日本のヤマボウシに似ています。
また紅葉は暖地でもきれいに色づくため、庭木・公園樹・街路樹としても普及しています。花色・葉色が異なる品種が多数ありますが、よく普及しているものをご紹介します。


レッドジャイアント…赤花で大輪・緑葉
クラウドナイン…白花・緑葉
ジュニアミス…花弁の外側が紅色、中心部が白で花つきがよい・緑葉

ハナミズキは日当たりを好みます。
日照不足になると花つきが悪くなったりウドン粉病が出やすくなりますので、植え場所には注意してください。

また、ハイブリッドハナミズキと呼ばれる新種、ハナミズキとヤマボウシの交配品種も登場し、人気となっています。従来種よりもウドンコ病に強く、耐寒性もあるのが特徴。成長も早く、花つきがよいという長所があります。品種はステラピンク、オーロラなどです。

ハナミズキ栽培の注意点を挙げてみます。
翌年の花芽が付くのは開花直後~7月頃なので、7月以降は枝先をあまり剪定しないようにします。
病虫害ではカミキリムシの幼虫とうどんこ病に注意。カミキリムシは幹に穴があいて木屑が出るので、見つけ次第殺虫剤を穴に詰めます。うどん粉病はミラネシンなどで防除します。
木が大きくなりすぎて困る場合は、太い枝を途中から切ります。そうするとわき芽がよく伸びるので、秋の落葉後に再度剪定して樹形を整えます。
また、5月頃に花がびっしり咲いた樹高数十cmの鉢植えものが出回ります。本来は苗木から数年経たないと花芽が付かないのですが、これは鉢植えで根の成長を抑え無理に花芽をつけさせた木です。こうした株を買って庭に植えると、翌年は花が付かなくなります。次に花がつくのは数年後ですが、この現象は木が本来の年齢に戻って根が成長を始めている、ということなので、心配ありません。