栽培ガイド

10月のクレマチスのお手入れ

1. 10月のクレマチスと管理

クレマチスにとっても10月は快適な季節です。8月に剪定した枝に今年3回目の花が咲きます。花は小さめでも冴えた美しい色です。
夏の間休眠していたシルホサなども葉を出しはじめ、花の盛り。
その間にも、来年の準備に肥料を忘れずに与えておきましょう。

置き場:
1日中日の当たる屋外に置きましょう。

水やり:
庭植えは5~6日に一回、鉢植えは1~2日に一回与えます。
9~10月の間に来春の花芽ができます。水切れしないよう注意しましょう。
生育はそろそろ終わりますが、冬の間も水は切らさないことが大切です。

施 肥:
下旬に9月下旬に続いてもう1度、骨紛を与えます。  
分量は庭植えなら一握り、鉢植えなら5号鉢で15g、6号鉢で25g。
骨紛を与えるとよい花が咲くだけでなく、寒さにも強くなります。

病虫害:
しのぎやすい季節になると、アブラムシが出やすくなります。
オルトラン粒剤などのアセフェート剤をまいて駆除します。


2. 整枝、剪定、誘引

早咲きタイプの原種(モンタナ、アーマンディなど)などは剪定をしません。遅咲きタイプは株の半分くらいまで切り戻します。
それ以外のものは花がらを取る程度に軽い切り戻しに止めます。
剪定後、乱れている枝を支柱に誘引しておきましょう。
 

植え付け、植え替えの適期。よい苗選びを

9月末に続いて10月半ばくらいまでが植え付けの適期です。9月に書きましたので、一番大事な苗選びについてみてみましょう。

<苗選び>
挿し木苗がほとんどですが、つるが勢いよく地際から伸びていて、根張りがよく根がポットの底から出ているくらいが元気な証拠です。根がコブのようになっているのはネコブセンチュウに
侵されているので選んではいけません。
初心者には挿し木して1年経過した2年生苗が育てやすくてよいでしょう。庭植えには5号鉢以上の大株になったものを用います。


4. 庭への植えつけ

クレマチスは移植を嫌いますから、庭植えの場合はまず日当たりがよく、土がやわらかで保水力のある場所を選ぶことが肝心です。
さらに弱酸性から中性の土壌を好みますから、必要な場合は苦土石灰をまいて土壌改良をします。
植えるときは根鉢を崩さず、深植えとします。
肥料はたっぷり施し、水切れのないように管理します。


5. 鉢への植えつけ

深鉢を使います。
鉢植えで重要なのは用土です。よく肥えて保水力があり、かつ通気性のよいふかふかした土が適しています。
例えば、赤玉土中粒5、ピートモス4、バーミキュライト1の割合で混ぜた土に化成肥料を加えたものを55%に、大粒の赤玉土10%、
パーライト10%、くん炭20%、完熟した牛ふん5%、苦土石灰少々を混ぜ合わせた土を使います。
庭植え同様、1、2節は埋まる深植えにし、トレリスなどの支柱を立て、枝先3分の1を切り詰めます。
大粒の緩効性化成肥料を5号鉢で5つ、鉢の縁に埋め込みます。

たっぷりの水を与え、以後、水切れ、肥料切れのないよう、日当たりのよいところにおいて管理します。