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イングリッシュローズ



イングリッシュローズとは

バラは紀元前五百年頃からと言われています。19世紀半ばにモダンローズが誕生して品種革命が始まりました。(これ以前のものをオールドローズといいます)モダンローズは四季咲きバラで、切花で販売されているツンと尖った花が代表的です。モダンローズ誕生からほぼ百年後、英国のバラ育種家David Austin氏によって生み出されたのがイングリッシュ・ローズ。1970年代に入ってから注目されるようになり、世界中の愛好家をまたたくまに虜にし、新風を巻き起こしました。

オールドローズとモダン・ハイブリッド・ティ、フロリバンダの交雑により作り出されました。オールドローズのやわらかで美しい花色や魅力的な花形・樹形、デリケートで芳醇な香りをもち、しかもモダンローズの多彩な色や四季咲き性、耐病性、育てやすさをあわせ持つ画期的なバラです。

やわらかな雰囲気は他の植物とも調和しやすく、お庭に取り入れやすい点も魅力。また、多彩な色合い、葉の茂りも多様で、魅力溢れる品種です。






イングリッシュローズの特徴


花の美しさ


花形はオールドローズに似ており、無数の小さな花びらで形作られたカップやロゼットが多いのが特徴です。これらの基本形にさらに無数のバリエーションがあります。花色が鮮やかでたくさんの花を付ける能力もさることながら、繊細な魅力や個々の花の持つ香りがより愛されています。




育ちのよさ

自然に低く生い茂る性質を持っており、混植のボーダーや庭に理想的です。多くは120~150cmの高さのブッシュで、より低いタイプもあります。さらに、優雅なアーチを描くもの、直立性のものもあり、他の植物の後ろに植えるのに適しています。高く伸びる品種は四季咲き性のつるばらとしても利用できます。



葉の茂り

葉がよく茂ることも大きな特徴です。特に開花する前の若葉が美しく、開花後には花の背景として楽しめます。

うっとりするような香り

イングリッシュローズは豊かで種類の多い香りでも知られ、この点ではおそらく他のバラの品種群の追随を許しません。美しいオールドローズ香だけでなく、ティーローズ、ムスクローズ、ミルラ香や多数のフルーツ香、さらに他にもあらゆる香りの種類があります。

フラワーアレンジメントにも最適

イングリッシュローズは切花としても利用価値が高く、単独で生けても他の花や葉物と一緒でも美しい姿を作り出します。

病気に強い

病気に強く丈夫なのもイングリッシュローズの特徴です。長年にわたる品種改良の成果です。美しい花を咲かせることが最優先ですが、バラの耐病性の向上にも力を入れているため、特に最近の品種は初期の頃に比べてかなり丈夫になってきています。

庭の中で

イングリッシュローズがハイブリッドティーやフロリバンダと違うところは、バラ以外の庭植え植物とも自然にうまく植栽できることでしょう。自由に使いこなせる庭の構成素材として、ガーデニングに多く用いられています。