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12月のお手入れ~冬の樹木、クリスマスの準備~

年末は何かと忙しい時期ですが、クリスマス、お正月の準備などこの季節ならではのイベントが楽しい季節でもあります。今月は樹木のお手入れに加えてクリスマスのデコレーションのアイデア、それからオレンジポマンダーの作り方の話題をお届けします。


冬の樹木のお手入れ


樹木が休眠に入るこの季節の間にやっておきたい作業をご紹介します。

落葉樹の剪定


落葉樹は葉が落ちて休眠し始めます。水分の蒸散が少ないので、剪定には最適の季節です。特に春先の水の吸い上げが早いカエデ類は葉が落ちたらすぐに行いましょう。
剪定、というと難しいようですが、まずは込み合って不要と思われる枝を根元から切り落とすことから、気軽にはじめてみましょう。細くて元気のない枝、幹の内部に生えて、葉が出たときに風通しを悪くしそうな枝なども切り取ります。秋から冬の剪定では、来年の花芽を切り落とし過ぎないよう、不要な枝を除く程度にとどめて下さい。



寒肥を施しましょう




春に元気よく芽をださせるために、休眠期に入った樹木に施す肥料が「寒肥え」です。根は春はやく、地上部の芽が伸びだす前に活動を開始しますので、それに間に合うように施しましょう。
有機肥料なら、冬の寒い間にゆっくり分解しますので、12月~1月の間に施せばちょうどよいタイミングとなります。化成肥料の場合は効き目が早いので、2月頃がよいでしょう。また、春に花を咲かせる樹木には、花つきがよくなるようリン酸を多く含んだ肥料を施します。
施す場所ですが、いちばん肥料を吸い上げる場所、根の先端に届くようにすると効果的です。樹木の場合は自然な状態では樹幹と根の広がりがほぼ同じ大きさになりますので、枝の先端の真下あたりが最適です。樹木の周囲の土を浅く掘り、肥料を土に混ぜておきましょう。



クリスマスの準備


赤い実を集めて


クリスマスや新年の飾りつけに登場する赤い実のなる木。寒い季節は花が少なく、赤い実をつける植物は多いので、重宝ですよね。
洋風には西洋ヒイラギ(クリスマスホーリー)、和風なら千両・万両や南天、といったイメージですが、ほかにもこの季節に楽しめる赤い実はいろいろあります。ピラカンサ、ウメモドキ、ヒペリカム、バラの実(オールドローズなど)、ビナンカズラ、クロガネモチ、クリスマススキミーなど。少し庭木に取り入れると、冬にきれいなだけでなく、鳥がたくさん集まってきて実をついばんでいったりするので、冬が楽しみになります。
実を取ってリースに飾り付けたり、ディナーパーティーの時にナプキンリングやプレゼントのリボンにあしらったりするとすてきです。また、コップに水を入れてその中にいろんな大きさの実を取り混ぜて入れ、凍らせてキャンドルスタンドにする、なんていう演出もいいですよ。


小さなツリー




大きなもみの木を使ったクリスマスツリーもすてきですが、こんな工夫はいかがでしょう?「ローズマリーのツリー」。ローズマリーは冬も青々とした葉が茂っていて、うまく剪定するとツリーの素材としても活用できます。
葉が細かい低木なので、飾り付けるオーナメントも小さなものをたくさん用意して。マッチ箱に色紙でラッピングし、色とりどりのリボンをつけてプレゼントに見立てたり、子供のお菓子についている小さなフィギュアを飾ったり。サントリナで作ってもすてきですよ。
「天然木のトピアリーツリー」草花を植え込んだ広めの鉢にクリスマスシーズンだけ天然木でできたくまやしかのトピアリーを置いて、電飾を飾り付けます。夜、明かりをつけるときれいです。