栽培ガイド

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3月の果樹のお手入れ

○全般的な作業

水やり:庭植えはよほどのことがなければ必要ありません。季節の変わり目で雨が比較的多く、菜種梅雨が恵みの雨となります。鉢植えは鉢土が乾いたらたっぷりと与えます。

肥 料:庭植えには3月の上旬に芽出し肥を施します。チッソ、リン酸、カリが同比率の化成肥料を1本あたり50~100g(木の大きさで加減する)。
鉢植えには油かすと骨粉を混合した固形肥料を1鉢あたり4、5個置き肥します。

病虫害:モモ、スモモには3月上旬、芽が出る前に石灰硫黄合剤の10倍液を散布。縮葉病を予防します。
ミカンの仲間にカイガラムシやミカンハダニが発生していませんか。1月に薬剤散布していないなら、マシン油乳剤の80倍液を今のうちに。薬剤散布は暖かく風のない日を選んで行います。


○誘引作業と整枝・剪定

ブドウ、ナシ、リンゴなどの誘引作業の適期です。これらの落葉果樹を棚に誘引します。
樹液の流れが活発になるこの時期になると枝が折れる心配がありません。

ミカン類は整枝、剪定の適期、キンカン、ナツミカン、ハッサクは収穫期です。


○モモ、スモモは摘蕾(つぼみを適度に落とす)

花よりよい実を、という場合は花芽の先が色づいた頃に蕾を減らして養分の消耗を防ぎます。
花も楽しみたいなら、満開の後3週間ほどで早めの摘果をしましょう。

摘蕾のし方
花芽ばかりの部分は花芽をすべて落とし、花芽と葉芽が一緒についている部分は花芽のうち小さいものや上向きに付いたものを落とします。
枝の長さで残す花芽の数は異なりますが、長いものでも5個前後とし、枝の中央より先だけに残します。葉芽は落としません。
花芽と葉芽は、花芽は丸くて大きく、葉芽は細くてとがったいるので見分けられます。


○鉢植えは植え替えしましょう

鉢から抜いて根鉢を3分の一くらいほぐして古い根を切り取ってから、植え替えます。


○ナツミカン、ハッサク、ブンタンなどの収獲期です

ナツミカンやハッサクなどは3月まで木にならせておく方が甘くなりますが、寒風に当たると落果することがあるので、落ちてしまわないうちに収獲しましょう。