栽培ガイド

単語で探す

12月の草花のお手入れ

○12月の草花と管理

上旬には平均気温が10℃を切るようになります。
草花の耐寒温度は様々ですから、それぞれに合わせた管理が必要です。
寒さに弱い鉢花は11月下旬に取りこんだ方が多いことでしょう。
しかし、できるだけ長く戸外に置くようにし、低温の環境にさらすほうが冬越しの成功率が高く徒長も防ぐことができます。
鉢花の耐寒性を参考にして室内に取り込む時期を検討しましょう。
また、クンシランのように外気温が3℃くらいになるまで、寒さにさらしておかないと花芽ができないものもあるので注意がいります。

置き場:
クジャクサボテンなどを除き、日照は欠かせませんから、室内に取り込んでもできるだけ日に当てるようにします。
風のない晴天の日には、朝10時頃から2時頃まで、鉢を戸外に出して日照不足を補うようにしましょう。
ただし、取入れるのを忘れないように。

水やり:
冬の水やりは、花によってずいぶんと違います。
が、共通していることは、やり過ぎは禁物ということです。
土が湿っているのに元気がなかったり、下葉が落ちてくるようだと、根腐れの兆候です。
1鉢ごとに土の乾燥状態を確かめ、よく乾いてから底から流れ出るほどに水を与え、鉢皿に水は残しません。
水やりは暖かい日の朝のうちとし、夕方には水分を残さないようにしましょう。
夜間に土が凍って枯れる原因になります。

施 肥:
寒さに弱く、生育休止中のものにはいりません。
プリムラ類、ユリオプスデージー、ストックなど花の咲いているものには1、000倍に薄めた液体化成肥料を2週間に一度、施します。 


○置き場所の最低気温を知る

休眠に入った宿根草類にはマルティングで防寒をし、そのまま春を待ちましょう。
ベランダや庭先で管理したり、あるいは室内に取り込んで管理する鉢花の場合は、置き場所がどれぐらいの温度になるのかを知っておかなければなりません。
温度帯を知るには、最低と最高の気温がわかる最高最低温度計が便利です。 


○鉢花の耐寒性について

0℃以上で管理:
ペチュニア、カーネーション、ガザニア、ユリオプスデージー、ガーベラ(枯れて休眠)、クジャクサボテンは2℃以上 

5℃以上で管理:
木立ベゴニア、カランコエ、ゼラニューム、ハナスベリヒユ、マーガレット

10℃以上で管理:
アメリカンブルー、セントポーリア、ニューギニアインパチェンス、シネラリア、ガーベラ(開花)、シャコバサボテン(夜間10℃)

15℃以上で管理:
プリムラポリアンサ、オブコニカ、マラコイデス、インパチェンス(開花継続の温度)           
18℃以上で管理:
エラチオールベゴニア


○シネラリアを楽しむ:切り戻し

シクラメンと同様、この季節になると見事なシネラリアの開花鉢が出回ります。春になってからよりもむしろ今の方が長く花を楽しめますが、それにはちょっとしたコツがあります。
暖房の効いた暖かい部屋より、10~15℃程度と室温が低めの方がよいのです。また、日当たりは十分に。
シネラリアは葉が大きくてたくさんの花を咲かせますから、乾きやすいので、水を切らさないようにするのが大切です。
液肥を10日に1度、水代わりに与えましょう。

花の中心部が白っぽくなるとそろそろ花がいたんできた証拠。
茎の根元のところを見て次の花の蕾が見えていたら、その蕾の上で先に咲いた一番花の茎を切り戻します。一番花を全部切り戻し、蕾に光を当てるようにすると二番花が一斉に成長して、咲きそろいやすいのです。
切り戻しは早めに行うのがコツです。