栽培ガイド

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9月の庭木のお手入れ

1. 9月の庭木・花木と管理のポイント

暑さも峠を越し、多くの樹木で枝の伸びが少なくなり、生長が止まるころです。常緑樹は多くが移植可能になります。
しかし、落葉樹は落葉するまで待つ方がよいでしょう。
9月は台風シーズンです。移植したてのものはもちろんのこと、台風情報をよく聞き、風圧を避ける対策を講じましょう。

夏のように過度に乾燥しませんが、土の表面が乾いたら水やりをします。
夏の間花を咲かせた花木にはお礼肥えを与えます。
苗木に真夏、寒冷紗などの日よけをしていたものは取り外し、日に当てるようにしましょう。


2. 秋の植えつけの適期は、9月の半ばから10月まで

ユキヤナギ、ツバキ、サザンカ、チャ、カルミア、アベリア、ボケ、 ヒイラギナンテン、ボタン、コニファーなどは秋植えの適期を迎え ます。このうち、ボケやボタンは「秋植え」が適します。
寒さに弱いヒイラギナンテンは関東以北では秋植えは避けたほうが無難です。
ツバキの仲間は春まで寒冷紗で保護をしてあげましょう。


3. 台風に備えて:支柱の確認と剪定

移植や植え付けをしたあとは、支柱をしっかり立てておきましょう。
また、今年植えたばかりのものも、支柱が腐ったりしていないか、結び目がしっかりしているか、よく確かめてください。
風圧を軽減するために、剪定も有効です。
風がよく通りぬけるように、枝や葉を少なくしておきましょう。


4. 夏の花木などに、お礼肥えを

キンポウジュには油かすと骨紛を同量、スイフヨウやボタン、ボケ、ムクゲ、サルスベリには油かすと化成肥料を同量、庭植えなら株のまわりに2握りほどばらまいておきましょう。
その他の庭木でも、冬の寒さの抵抗力をつけるために、リンやカリ成分の多い肥料を樹冠の枝先のやや内側に施すとよいでしょう。


5. イブキやヒバ、イヌツゲ、ベニカナメモチなどの剪定

イブキ類はこまめに刈り込みます。ヒバ類は立って出てきた枝などを付け根から切ってすかします。
ベニカナメモチは9月に剪定すれば10月には新芽が伸び出して、翌3月中旬まで鮮やかな赤い葉色を楽しめます。
関東以北では9月も早めに、関東地方では9月10日前後が適期です。


6. 生垣の上手な刈り方

刈り込みは上のほうの枝は強く、下のほうは弱めにするのがコツです。
四角く生垣を刈り込む場合はまず上面をそろえます。上面を水平にきれいにそろえるには、紐か縄などを必要な高さのところに張り、この線に合わせて刈るとうまくいきます。
側面は逆に地面近くに紐などを張って、これに合わせて刈ると失敗しません。

7. チャドクガ、アメリカシロヒトリの害が出るころ

ツバキ類のチャドクガは触るとかぶれます。どちらの害虫も見つけたら枝葉ごと切りとって、処分しましょう。
薬剤を使うなら、スミチオン乳剤、ディプテレックス乳剤などを散布するとよいでしょう。