栽培ガイド

スプラウト(もやし)栽培

スプラウト(sprout)とは「新芽」の意味で、モヤシ類の総称です。植物は新芽が芽吹いたときに最も強い成長力を持ち、芽に含まれるビタミンやミネラルが最大値になります。

以前は新芽野菜といえば、モヤシ(緑豆・大豆)、かいわれ、豆苗、アルファルファくらいでしたが、「スプラウト」と呼ばれるものは品種バリエーションが豊富です。
クレス、ひまわり、マスタード、ブロッコリー、小麦、それから世界の豆類など。
それぞれに風味や食感が異なるので、お料理の幅も広げてくれます。
栽培も無農薬なので安心。スーパーでも多くの品種を導入しはじめ、身近な存在になりつつあります。

もやしで食べられる品種はほかにもたくさんあります。青菜類、蕪や大根、マスタード,ラディッシュなど、アブラナ科の野菜の新芽は全て、貝割れと同じぴりっとした風味が楽しめます。中でも、ブロッコリーは若芽にガンの抑制作用があることがテレビ番組で取り上げられ、大人気となりました。それからイネ科の新芽、これは絞ってジュースに。ひよこ豆、レンズ豆などの豆類もおいしいです。

これらはどれも自宅で簡単に栽培できます。イチゴパックなどのプラスチック容器にコットンや薄いスポンジを敷き、よく湿らせて、上に種をまきます。明るい部屋に置いておけば、数日で食べられる大きさに成長します。2,3日おきに種をまけば、ほぼ毎日新鮮なもやしが収穫できて、サラダや炒め物、煮物などに利用できます。
生ならサラダやサンドイッチに、またお味噌汁やスープに加えると、それぞれの野菜の香りが際だってとてもおいしいです。少し湯がいてお浸しにすればかさが減ってたくさん食べられます。調理の手間が殆どかからないのもいいですね。
直射日光の当たらない場所で育てるものなので、キッチンなどのちょっと空いたスペースで栽培できます。

もやし栽培で大切なのは滅菌処理されていない種子を使うことです。市販の野菜種子は病気予防のため薬品処理がされています。もやしは種に近い状態で食用にするので、これを使うと危険な農薬を取りこむことになってしまいます。ですからもやし栽培にはもやし用種子として販売されているものを利用しましょう。あるいは、自宅で育てた野菜から種をとってもいいですね。

もやし栽培用の容器もあります。適度に水分が補給できる構造になっているので、栽培中に腐る心配も少なく、繰り返し手軽に栽培できます。