栽培ガイド

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樹木の植え付け適期

樹木は品種により植え付けに適切な時期が異なります。グループごとにまとめてみます。

落葉樹
落葉後の休眠期から春先までが最も適しています。春になって芽が動き出す時期、4月上旬~5月中旬の新芽が出て固まるまでの間は、庭から掘り上げて移植するのは避けましょう。地上部の芽が柔らかい間は地下でも新しく柔らかな根が伸びているので、掘りあげたり周囲の土を動かすと、繊細な根を傷めてしまいます。

常緑樹
暖かい季節(春と秋)が適しています。コニファーは品種により多少時期が異なりますが、秋から春の彼岸までと梅雨時が適期。秋は霜が降りてからの方がベストです。カエデ類は11~12月だけ。一般に春先の移植は避けます。

ただし、上記の時期を厳密に守ったほうが良いのは、庭木など露地植えのものを掘り上げて移植したり、裸苗・棒苗と呼ばれる、根に土が付いていないものを移植・植え付けする場合です。根まき養生済みのものやポット植えの苗は、根鉢(根のまわりについた土)をくずさなければ、基本的にはいつでも植え付けできます。実際に、ポット苗はいつでも出回っていますし、造園用の根巻き苗も年間を通して植えられています。(「根まき養生済み」というのは、露地植え苗の根の周囲にショベルを入れて長い根を切り、細根をたくさん出させてから掘り上げ、根鉢を縄や麻布などで巻いて出荷されるものです。根鉢の中に根がたくさんあるので、鉢仕立ての苗同様に、植え替えのダメージが少なくてすみます)

また、寒さに弱い樹木(広葉の常緑樹、熱帯・亜熱帯花木や果樹)は、冬の間は鉢のまま管理し、春になって十分暖かくなってから植えつけたほうが良いでしょう。

冬季に地面が凍結する寒冷地では、どんな樹木も冬の移植は避けた方が無難です。耐寒性の強い品種でも、苗木の間はまだそれほど寒さに耐えられない場合が多く、根が凍って枯れてしまいます。冬の間は鉢植えのまま軒下などの暖かい場所で管理し、春に凍結が解けてから植えつけてください。