栽培ガイド

7月のベリー類のお手入れ

○7月のベリー類と管理

ブルーベリー、ラズベリーは収獲最盛期を迎えます。
クランベリーは6月に引き続き、花の時期です。
6月に収獲を終えたジューンベリーには、夏の整枝を行いましょう。
成熟期のブルーベリーやラズベリーの実は雨で傷みやすいので、梅雨の明けないうちは、雨よけが必要です。
逆に梅雨が明ければ、かんかん照りの夏の乾燥期。
ベリー類はどれも乾燥には弱いので、水やりはもちろんのこと、マルティングをしたり、ビニールで株元をおおうなどして、乾燥防止につとめましょう。

水やり:
鉢植えのブルーベリーは日に1、2回はたっぷりと水を与えてください。梅雨明け後、乾燥した天気が続くようなら庭植えでも定期的に水やりする習慣をつけておきましょう。
そのほかの鉢植えは1日1回、たっぷり水やり、が基本です。
    
肥 料:
とくに必要ありません。


○実りの季節、これだけは忘れずに     

いよいよ、うれしいブルーベリーやキイチゴ類の実りの季節が来ました。
でも、これらは雨に弱く病気にかかったり裂けたりしやすいので、梅雨明けまでは雨よけをするか、鉢植えなら軒下に取り入れてあげましょう。

また、鳥たちは大好物のベリー類が熟すのを、今か今かと狙っています。
先に収穫されてしまわないよう、10~20㎜目のネットを張っておきましょう。
野鳥の観察力はなかなかのものでバカに出来ません。
くれぐれもあとで悔しい思いをすることのないように、手を打ってください。


○ブルーベリー、キイチゴ類の収獲期

ラズベリーなどキイチゴの仲間は赤、黒、紫、黄色と色とりどりに熟します。ブルーベリーは濃い藍色。いずれもいっせいに熟すわけではないので毎日よく観察しましょう。
ブルーベリーの場合はうす緑色からだんだん青みががってきて、藍色になり1週間ほどで熟します。果柄の付け根まで色づいたものをとるようにしますが、収獲が遅れると裂けたり、落ちてしまうのでほどよいときを見定めるのが大切です。
収獲は早朝に済ませましょう。
完熟すると触っただけで実が落ちるので、イチゴのパックやプリンなどのケースで、受けるようにして採ると失敗しません。


○ジューンベリーの夏の整枝

ジューンベリーで枝葉がしげって、日当たりが悪くなっているところがあったり、風通しが悪くなっているようなら、込んだ部分の枝葉を切って除き、樹形を整えます。
6月に摘芯したあと、また新しい枝が株元から伸びてきたブルーベリーやラズベリーなどはもう1度、摘芯しておきましょう。


○ブラックベリーなどのとり木

ブラックベリーなどつる性のキイチゴ類は、とり木の適期です。
伸びた枝を地面に倒して土をかけ、U字金具や石などで固定しておき、そのままおいておけば、秋には発根していますから、もとの木から切り離します。簡単で確実な方法です。ぜひ試してみてください。


○キイチゴの仲間の病害虫

ベリー類はわりと丈夫で、鳥に実を失敬されないようにさえすれば、それほど心配はありませんが、ブラックベリーやラズベリーなどのキイチゴの仲間はこの季節は少し注意が必要です。
病気では、雨の季節は灰色カビ病があります。これにおかされると、実が腐ったりしやすくなります。
害虫ではコウモリガやアブラムシ、カイガラムシに注意が必要です。食べるものですから、薬を使っての駆除はできるだけしたくありません。
どうぞ、日々よく観察して、病気や害虫が発生しないように管理し、万一の場合は手で取り除くなどしてください。