栽培ガイド

10月のクリスマスローズのお手入れ

1. 10月のクリスマスローズと管理

涼しくなってクリスマスローズも元気百倍。一番生育に適した季節になりました。
この時期に水を切らしたり肥料が不足すると、花芽ができなかったり、発育に影響します。清潔な環境にしておくことも大切です。
また夏の間の日よけは外しましょう。これから冬にかけては日光が十分に当たらないと軟弱になり花つきが悪くなります。

置き場:
鉢植えは日当たりと風通しの良いところに。
少なくとも1日に3時間以上日が当たるようにしてください。
庭植えは、樹木やまわりの植物が邪魔をしないよう不要な枝葉を取り除くようにします。

水やり:
鉢植えは天気が良い日は1日1回、午前中にたっぷり与えましょう。
鉢皿の水は必ず捨てます。
庭植えは晴天続きで乾燥する場合には水を与えますが、それ以外は特には必要ありません。けれども、あまり乾燥させると花芽ができない原因になります。
 
施 肥:
生育を開始する10月上旬にリン酸の多い緩効性化成肥料を1株あたり約6g、庭植えで4年以上たった大株には15g程与えます。
鉢植えは中旬過ぎから液肥を月1~2回の割合で与え、肥料切れを起こさないように注意しましょう。
     

2. 庭への植えつけ

場 所:
落葉樹の下で、夏は明るい日陰になる水はけの良い場所がぴったりです。
もし水はけが悪い場所なら盛り土をし、浅めに植えつけるようにします。

培養土:
酸度調節をします。30cmくらいの穴を掘り、苦土石灰を100gほどと腐葉土などの有機物を2リットル入れてよく混ぜ合わせます。
ポット苗は植える前に水を十分与え、根は切らないようにします。
植えつけ間隔は30cmくらいとし、3、4株まとめて植えると見ごたえがあります。


3. 植え替え

庭に植えていたものや、植え替えていなくて根詰まりした株を移植したり、鉢あげするのにいい季節です。
2、3年植え替えていなかったり、春に買った鉢植えでそのままにしていたような株は2回り大きな鉢に、植え替えましょう。
蒸れるのが苦手ですから、鉢はやや深めの素焼鉢にします。鉢の下か4分の1ぐらいの深さまで用土を入れて、苗や株を据えます。
このとき、根鉢は崩さないように気をつけます。
回りに土を入れ、割り箸などでつついて用土の片寄りをなくします。
用土は水はけが良くて保水性が良い、ややアルカリ性の清潔な用土を使います。

きちんと植えつけたらたっぷり水を与え、1週間程は風通しのよい日陰に置いて管理します。

<植えつけ用土の配合例>
赤玉土6、腐葉土3、もみ殻燻炭1、小粒軽石1

<肥料など>
緩効性化成肥料(5号鉢あたり小匙1杯)と苦土石灰を適量


4. 株分け

芽数が多くて細い茎が込み合っている場合は、株を分けましょう。
根を切らないように注意しながらほぐし、1株に2芽以上つくようハサミで切り分けます。
後の植え付け方は鉢の植え替えと同じです。

5. タネをまきましょう

5月から土の中に保存してあるタネを取り出して、4~5号鉢の浅鉢にまきます。発芽は翌1月ごろになります。
この間、乾き過ぎないように注意して涼しい日陰に置いておきます。


6. 病害虫の防除

秋に葉が出る品種では、新しい葉にベト病などが発生することがあります。この時期に葉を傷めると、花芽の生育に影響が出るのでベノミル水和剤などを散布して防除しましょう。