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鉢ものの水やり



■夏の間、鉢物の水遣りは大事な作業になりますので、注意点をおさらいしてみます。

●基本は、鉢土の表面が乾いたらたっぷりと、鉢底穴から水が流れるまで与える。こうすると土全体に水が行き渡る過程で新鮮な空気が入り、根にとってもいいのです。
毎日少しずつやっていると、一定の場所ばかり水が通るようになり、水が染み込まない部分ができて根が枯れます。
また、ずっと全体が湿った状態で水遣りを続けると、土に空気が通らないため、根腐れを起こしてしまいます。

●水遣りの時間は朝がベスト。または日の落ちる夕方5時以降に。日中は温度が高すぎて、まいた水がすぐにお湯になり植物を傷めます。

●水の温度にも注意を。ホースで水をまくとき、ホースの中にたまっていた水が熱湯になっていることがありますので、いきなりかけはじめないようにしましょう。
また、気温が高いときに冷たすぎる水も草花にはよくないので、できれば数時間汲み置きして使うとベストです。

●液肥を水に混ぜて与えるとほどよい追肥になります。成長期ですから、週に一度くらいは混ぜるとよいですよ。

●素焼き鉢や再生紙の鉢は側面からも水分が蒸散するため、乾きやすいです。プラ鉢のほうが乾きは遅くなります。
乾きが早くて困る場合は、もう一回り大きな鉢に入れて隙間に赤玉土などを入れ「二重鉢」にするといいですよ。また、鉢ごと地面に埋め込むのも乾燥予防になります。

●開花中の花鉢には上から水をかけないこと。葉や花から病気が出やすくなります。口の細いじょうろなどで根元から静かに水を入れましょう。
また、晴れた日の日中は葉に水をかけないこと。水滴がレンズのようになって光を集め、葉が傷みます。

●暑い日は鉢への水遣りと同時に、周囲の地面やベランダの床面にも打ち水をしましょう。水分の蒸発により、地面や周囲の空気の温度を下げてくれます。

● 雨の降る日も水遣りを。雨のかかり方にはむらがあります。
ベランダなどひさしのある場所に置いたものは雨もかかりにくく、水切れを起こさせてしまうこともよくあるんですよね。
これから夏の間はどんなお天気でも1日1回はじっくり様子をみてあげることが大切です。