春を夢みる人へ ガーデン・デザインのヒント
ガーデナーの愛読書といえば、植物のカタログでしょう。わたしも、ガーデナーの例に漏れず、春が来たらと肩に力が入り、暇さえあればサイトや冊子をにらんでいます。その結果、欲しい植物やグッズがあちこちでみつかり、うれしい悲鳴をあげることになります。
ところが、お気に入りで空間を埋めていったら、結果はどうなるでしょうか。わたしの仕事は、この時点で相談を受けることも多いのです。「ただの草むらになってしまった」「バラがあるのに、庭があかぬけないのはなぜ?」「学校花壇になってしまう」「どうしたら田舎風になるの」「あのお宅のような雰囲気のある玄関に、どうしてもならない」など。「ベランダが鉢や小物でいっぱいで、一歩も出られない」というケースもありました。
そこで、今回からシリーズで、あなたのイメージの実現化に役に立つヒントを、お話しましょう。
1.準備と成果は比例する
- 空間を、高さ・奥行き・幅の三次元で感じとるように、日ごろから意識することから始めましょう。鉢植えの置いてあるカフェに入ったら、さっと一瞥して天井の高さや店の面積を目測する。いい感じだなと思った他家の庭や玄関アプローチの、空間の高さや土地の大きさも同様です。スケール感が身につくと、あなたの空間と購入するモノの釣り合いが、自然とわかるようになります。
実際の庭園や、本・雑誌でお手本を探す場合は、あなたの空間規模と大差ないサイズの例に絞りましょう。写真はリージェントパークの1シーンですが、全景の再現は不可能でも、中央の上昇花壇の部分に限ると、参考になります。
- 庭園、植物園、ナーセリー、園芸店、花屋を見本市とみなして、じっくり見てまわり、素材のひとつひとつの持ち味を吟味しましょう。素材の魅力や長所だけでなく、例えば植物園では、植物が病気にかかっていたり、虫がついていたりする場合が多いので、この植物は手間がかかりそうなどと、メモをとっておきましょう。この時点ではデータを蓄積することが目的ですので、くれぐれも購入なさいませんように。
2.わたしらしさを知る

「わたし」は、どんなイメージがお好きですか。シンプルシック、きれいなカジュアル、モダン和風、ヨーロピアンクラシック、アジアンテイスト、地中海的自然、蜂蜜色コッツウォルド。庭やベランダのイメージが湧かなければ、インテリアに置き換えて想像することもできます。自問自答して、本当に自分が欲しいイメージを捉えましょう。そこからスタイルをひとつに絞り込みます。使わないイメージは、この段階で、頭から消去しなければなりません。