続 夏休み バラ巡り
バラを巡る旅は続きます。わたしの好きなバラShropshire Lassは、花は大輪ですが、ほとんどが平らな一重咲きです。開花直後は淡いピンクの花色が、次第に白く変化します。その繊細にして恥らうような風情と色合いは、シュロップシャー乙女という名前にしっくり合います。
バラになった人々

Savoy Hotel(サヴォイ ホテル)
ロンドンにあり文化人の定宿として 有名な高級ホテルの名 |
人の名前がついているバラがあります。まず挙げられるのが、創出者が妻の名前をそのバラに与えている例です。
また園芸、とくにバラの品種開発に功績のあった人を称え、その名をつける場合もあります。これらの人名は、とくにバラ好き、園芸好きの方でなければ、耳にしてもなんの意味もありませんが、愛好家にとっては親しみを覚える命名です。
一方で、世界中の多くの人々が特定できる著名な名前を戴く場合があります。その人への敬意を示すため、あるいは新しい園芸品種が、広く世界に認知されやすいようにと狙ったものかもしれません。たとえば、
Queen Elizabeth(エリザベス女王)、
Ingrid Bergman(イングリット バーグマン)、
Christian Dior(クリスチャン ディオール)、

Molly McGredy (モリー マッグレディ) 育成者の妻の名前 |
Picasso(ピカソ)など、はれやかな名称があります。
Mme Hardy(マダム ハーディ)品種育成者、フランス。完璧な美しさの白バラとして、あまりに有名なダマスクローズです。パリのルクセンブルク庭園の園芸主任にして、バラの育成者でもあったアレクサンドル ハーディは、19世紀前半に多くの新しいバラを世に送り出しました。Mmeは、Madameの略で、既婚女性の姓の前につけます。マダム ハーディは妻を指しており、このバラを夫人のフルネームで、フェリシテ ハーディと呼ぶ場合もあります。
Gertrude Jekyll(ガートルード ジェキル)品種育成者、イギリス。1986年にAustin社から発表されたイングリッシュローズです。

Gertrude Jekyll (ガートルード ジェキル) |
ブリティッシュ・ガーデン・デザインの母と称されるガートルード ジェキルは19世紀後半から20世紀前半にかけて、庭園デザインと色彩理論で、英国の庭に旋風を巻き起こした女性アーティストです。
Treasure Trove(トレジャー トローブ = 埋蔵物、貴重な発見)品種育成者、イギリス。1977年、John Treasureによって発見された、きわめて香りのよい蔓バラです。彼の苗字のTreasureが宝物、財宝という意味であることから、きっと自分の苗字と、Treasure Troveをかけて、この命名を思いついたのでしょう。