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夏休み バラ巡り

Hyde Parkのバラ園
植物への水遣りが重荷になる季節ですが、特にバラは、鉢植えだけでなく地植えしてあっても、夏場は大量の水を欲しがります。しかも、この灌水しだいで、秋の花つきの成否が決まるのです。病害虫もやっかいです。あまりに手がかかるので、真冬になるとほっとするほどです。それでも、いえ、それだからこそバラは人を惹きつけてやみません。
世界中の多くの園芸家や愛好家のみならず大企業までが、バラの育種に夢中です。
写真の、壮麗という表現がふさわしいほど見事な深いピンク色のバラは、RHS(英国王立園芸協会)が運営するWisley Gardenで、今年の5月に見かけたものです。名札は、「1/49A/97 name pending(名称未決定)」となっていましたが、これにはWisleyという名前がつけられました。

Wisley Gardenに咲く
その名もWisley
育種者が、Wisley Gardenのバラ植栽への貢献を称えて、命名したのです。そこからは、バラを愛する人々の、リレーをうかがい知ることができます。
わたしは、冬のバラ園で、植物名札を見て廻るのが好きです。バラの名前には、品種育成者の想いが込められています。その想いがどこにあるのか、勝手に想像して遊びます。初夏が到来し、バラの花が咲いたとき、名前がその花にふさわしいかどうかをあらためる楽しみもあります。今回と次回は、バラの名前をじっくり味わってみましょう。
この夏休みは、バラの名前を巡る世界旅行におつきあいください。

園芸品種の命名
植物の世界では、品種育成者が新しい園芸品種を作り出したとき、

チェルシー・フラワー・ショーの定番
バラのアーチ
本人が園芸品種名をつけることができます。命名方法は、国際条約で決められており、園芸植物に関しては1980年制定の「栽培植物命名の国際規約」に拠ります。園芸品種は、品種育成者の母国語を用い、ローマン体で記します。学名の科、属、種などはすべてラテン語ですが、園芸品種名になると、英語、ドイツ語、フランス語、もちろんローマン体で記した日本語もあります。
ただし、このバラ巡りでは、いろいろな外国語が出てきては混乱するので、原語でなくては雰囲気が伝わらないという場合を除いては、近似の英語標記を用いています。


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